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アコウ刺身&アラカブの味噌汁:明治屋寿司((長崎面高郷) 12月20日、義父の故郷である西海市面高郷の冬の風物詩、ゆで干し大根を作っている現場に遭遇する幸運に恵まれた。ゆで干し大根は長崎県の特産品で西海市と五島市でのみ作られ、西海市が生産量では日本一。 しかも西海市のゆで干し大根のほとんどが面高郷で生産されている。面高湾の堤防沿い、断崖にはゆで干し大根の干し場が設置され、狭い道路を畑から収穫してきたダイコンを満載したトラックが行き交っていた。 切り干し大根は大根を切って干すのだが、ゆで干し大根は大根を切って「ゆでて干す」という一手間が加わる。この一手間で大根の甘味が増すという。ゆで干し大根に使われる大根は専用の大栄大蔵大根。大栄大蔵大根は一般に家庭で使う「青首大根」に比べて、巨大で重さは、大きいものになると4.5キロにも達するという。 大栄大蔵大根は、ゆでても型崩れしにくく、干しても変色しにくいためゆで干し大根の材料に適しているのだそうだ。ゆで干し大根は栄養価も高く調理がしやすいため、煮物やサラダの材料としてよく使われている。義父の本家から送っていただいたものを仲間におすそ分けしたことがある。「美味しい」ととても好評だった。 高品質のゆで干し大根の誕生の鍵を握っているのが、五島灘から吹き上げてくる冷たい北西の寒風。この寒風が堤防や断崖にぶつかり、ゆでたダイコンをより早く乾かすことができる。「早く乾かす」のが美味しいゆでたダイコンの決め手になるのだそうだ。干し大根はまさに海と大地からの贈り物である。「産地に理由がある」という鉄則を絵に描いたような話だ。 西海市は、平成23年2月末日現在の人口は31,596人。三方を五島灘・佐世保湾・大村湾に囲まれた長崎県西彼杵半島の北部に位置している。平成の大合併で西彼杵郡北部の西海町(さいかい)、西彼町(せいひ)、大島町(おおしま)、崎戸町(さきと)、大瀬戸町(おおせと)の計5町が合併し、誕生した。 「五島灘沿いの西彼杵半島西部および離島の各港は1630年代(江戸時代・寛永年間)から捕鯨基地として栄えた。明治以降は石炭採掘が始まり、各地の港は大いに賑わったが捕鯨産業が成り立たなくなり、炭鉱も全て閉山した現在は人口の流出が多い」(Wikipedia)。 自然豊かな西海市にはゆで干し大根意外にも特産品が多い。天然伊勢海老、アラカブは既に紹介したが、糖度が高く甘い西海みかん、大島トマト(水をできるだけ与えない特殊な農法で育てた完熟トマト)、大型で身が詰まりプリプリの食感が特徴のカキがある。
by kitakamayunet
| 2013-01-08 16:21
| 個性派ショップの優れもの
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