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由らしむべし 知らしむべからず台峯実施設計素案説明会 スダジイの優先する自然林は水源かん養機能が低い! 7月25日午後7時から鎌倉市役所講堂(第3分庁舎)で開催された(仮称)山崎・台峯緑地実施設計(案)説明会に参加した。台峯の将来に関心を持ちながらも説明会に参加できなかった方々のために、この説明会のポイントを3回(①「源流の森」への違和感の正体②谷戸の池の堤体改修に疑問符③市、指定管理者、市民協働で維持管理)に分けて掲載する。 3か月前に公開された(仮称)山崎・台峯緑地 実施設計素案に対し、北鎌倉湧水ネットワークは意見書の中で「『源流の森』(ため池の集水域や湿地、常緑広葉樹(スダジイ)の自然林を保全しながら台峯の谷戸の原流域を守るゾーン)の設定に違和感を覚える」と指摘した。今回の説明会ではこの違和感の正体をはっきりさせるために以下の質問をした。 Q 「スダジイの優先する自然林への誘導(間伐などせず、巡視管理などに止めることで、スダジイの自然林へと自然遷移にまかせて誘導する)」とはスダジイの林=極相林を作るということか? A その通りだ。 Q なんのために極相林を作るのか? A 水源涵養力の高い下層植生を発達させるためだ。 Q 極相林が水源涵養力の高い下層植生を発達させるという根拠はあるのか。 林野庁のHPには「間伐未実施で放置されている森林 林内が暗く、下層植生が消失し、表土の流出が著しく、森林の水源かん養機能が低い。間伐が適切に実施されている森林 林内に適度に光が射し込み、下草などの下層植生が繁茂しているため、水源かん養機能や土砂流出防止機能が高い。幹が太く、生育が良くなり、風や雪にも折れにくい。下層植生が豊かで生物多様性が維持される」とある。 神奈川県が平成15年5 月に作製した「水源の森林づくり 広葉樹林整備マニュアル」には「水源の森林エリア内で、確保森林が多く存在する標高800m以下の森林の潜在自然植生は、常緑広葉樹林になります。常緑広葉樹林は、比較的林内が暗く、下層植生の乏しい森林になりがちで、どちらかと言えば水源林としてあまり好ましい林相とはいえません」とある。 各自治体も間伐をすることで水源涵養のために下層植生を発達させている。例えば鹿児島県のHPには「水源涵養機能 【目標】 下層植生とともに樹木の根が発達することにより,水を蓄えるすき間に富んだ浸透・保水能力の高い森林土壌を有する森林を目標とします。【基本方針】良質な水の安定供給を確保する観点から,適切な保育・間伐を促進しつつ,下層植生や樹木の根を発達させる施業を基本とし,伐採に伴って発生する裸地については,縮小及び分散を図る。また,立地条件や県民のニーズ等に応じ,天然力も活用した施業を推進することとします」とある。 首都圏の水がめの栃木・群馬の「水源の森」も同じような施策をしている。。研究論文にも「- 本数間伐率35% 以上でほぼ確実に下層植生が増加-専門研究員 石井 哲」がある。 台峯のスダジイ林の一部は既に「緑の砂漠化」している 極相林が水源涵養力の高い下層植生を発達させるという(仮称)山崎・台峯緑地実施設計(案)の主張は極めて異質だ。根拠があるなら示して欲しい。 A すべてスダジイにするわけではない。市民とのモニタリングを通じて維持管理していく。必要なら他の樹種に変更する。神奈川県の水源の森の見学も含め、調査研究を進めたい。 (仮称)山崎・台峯緑地 実施設計素案に対する意見書に北鎌倉湧水ネットワークは「里山の概念、定義を明確にし、台峯は元々が里山であるという歴史認識に基づいた実施設計図を描いて着工してください」と書いた。 実施設計(案)には「これまでの実施設計内で里山を明確に定義していないことから、定義はありません」と意見書への回答が掲載されている。勘弁して欲しい。実施設計素案と実施設計(案)には里山の言葉がふんだんに使われている。それで定義がないなんて信じられない。これではまるで、頭を失った胴体のようなものだ。 そもそも里山は手付かずの自然ではない。人が生活の糧を得るために自然の遷移を足踏みさせてきた場所なのだ。結果として人間の命だけでなく、多様な生き物たちの命を守り育んできた。違和感の正体が見えてきた。「スダジイ林等の遷移誘導」=手入れ放棄し極相林にすることは、里山の保全唱いながら里山を否定している。さらに、極相林が水源涵養力の高い下層植生を発達させるというとんでもない見当違いをしている。 実施設計(案)に書かれている「源流の森」の世界は、はっきり言って支離滅裂だ。実施設計案の作製を鎌倉市から委託されたコンサルティング会社の力量は、度素人なみのレベルしか持ち合わせていないのか? あるいは優れた専門知識を持ちながら、何らかの目的を持って鎌倉市や市民をミスリードしているのだろうか?
by kitakamayunet
| 2014-07-26 21:52
| 台峯&マンション問題
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Trackback(2)
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Comments(0)
Tracked
from 北鎌倉湧水ネットワーク
at 2014-07-27 14:22
タイトル : 谷戸の池の堤体改修に疑問符:台峯実施設計案説明会②
「源流の森」への違和感の正体:台峯実施設計案説明会① 台峯の谷戸の池(撮影:2013・11・2) 台峯緑地のシンボルともいうべき谷戸の池への大量の土砂流入、堆積、結果としての蓮田化への対応についてはかねてから鎌倉市に要望し、(仮称)山崎・台峯緑地 実施設計素案に対する意見書にも「(2)ため池(谷戸の池)の急速な環境悪化の原因究明と、改修方法の分かりやすい説明をお願いいたします」と書いた。 7月25日の実施設計案説明会では、谷戸の池の改修設計についての具体的な説明があ...... more
Tracked
from 北鎌倉湧水ネットワーク
at 2014-08-06 16:12
タイトル : 「(仮称)山崎・台峯緑地実施設計(案)」への意見書を提出
「源流の森」への違和感の正体:台峯実施設計案説明会① 台峯のスダジイ林の一部は既に「緑の砂漠化」しています! 北鎌倉湧水ネットワークは8月6日、鎌倉市に対し、下記のように「(仮称)山崎・台峯緑地実施設計(案)」への意見書を提出した。 「(仮称)山崎・台峯緑地実施設計(案)」への意見書 2014年8月6日 北鎌倉湧水ネットワーク代表 野口 稔 (1)「源流の森」関連では表現の変更を考えてはいかがでしょうか ご承知のように台峯はかつて倉久保の谷戸と呼ばれ、隣接...... more
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