雨の中、クール百音&寺沢希美チャリティコンサートに３百人

クール百音&寺沢希美コンサートを鎌倉朝日が１面で紹介
趣旨に沿い７万円を交通事故遺族の会などに寄付
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　写真：島村国治


　３月７日、円覚寺方丈を会場にして「地域活性化と交通事故撲滅の願いを込めて」をテーマに、市民団体・北鎌倉湧水ネットワークの設立１０周年記念特別企画として実施した「クール百音&寺沢希美チャリティコンサート」が無事に終了した。当日は生憎、前日来の雨でしかも寒かったが、目標とした入場者数のジャスト300人もの多数の市民が参加してくれて、会場は満員の聴衆で膨れ上がった。
　もし、好天に恵まれていたら、さらに５０人以上の市民にお出でいただいたと想定される。いい条件でコンサートを楽しんでもらうには、300人が限界だった。ちなみに300人は主催者の赤字回避ラインの数字だった。




　チャリティコンサートの柱に交通事故撲滅を掲げたが、26歳の若さで亡くなった無名詩人・レヴィンこと高木昌宣さんの詩のクール百音による朗読、これに続く美しくて力強い合唱に会場は深い感動に包まれた。

　志半ばでこの世を去った無名詩人の死を悼み、すすり泣く聴衆が多数いた。会場に交通事故撲滅への協力を要請する募金箱を設置したところ、１９，９１６円の募金が寄せられた。また、第一部のヴァイオリンコンサートに出演した寺沢希美さんが、ＣＤの売り上げの半額に当たる１６，２５０円を寄付してくれた。



　これらにコンサートの収益の一部３３，８３４円を加え、合計７０，０００円を交通事故撲滅のために全国交通事故遺族の会（５０，０００円）と「ＮＰＯ法人いのちのミュージアム」（２０，０００円）寄付することができた。設立１０周年という大きな節目に、円覚寺という素晴らしい舞台がお借りでき、その上、願ってもないプロの音楽家に出演していただいて、かくも盛大な行事を開催できたことを本当に嬉しく思っている。

　いつも思うのだが、休日にお金を出してまで、足を運んでもらうことは大変なことである。この日、参加いただいた方々には心より感謝いたします。赤字も出さずに、コンサートの趣旨に沿って、ささやかながらも交通事故撲滅を訴えている２団体に寄付できたことは、偏に趣旨に賛同して後援いただいた団体、メディア、市民団体、個人のお陰である。この場を借りて、御礼申し上げます。


テレビ朝日のレヴィンの両親への取材（http://kitakamayu.exblog.jp/13860085/）

鎌倉ＣＡＴＶの取材


【東村山市在住の米田光男さんからのメール】
北鎌倉湧水ネットワークさま

　７日（日）のチャリティーコンサートはとても楽しい時間でした。３月にしてはみぞれまじりの寒い日でしたが、円覚寺の中は本当にホットな雰囲気に包まれていましたね。

　寺沢さんのバイオリン演奏は、僕が一番好きな映画「ニューシネマパラダイス」のテーマ曲から始まり、これも大好きなオペラ「ツーランドット」の「誰も寝てはならぬ」もあり、素晴らしいと心から拍手を贈りました。

　さらにクール百音の合唱では、レヴィンの詩がたくさん歌われました。レヴィンの詩は「僕は君の月に・・・」を夢工房から求めて、既に読んだこともあり、その歌詞にすぐに入れました。また、僕も１０年ほど合唱を続けておりますが、ハーモニーのきれいさにも聴き入りました。

　遠く東村山市から参りましたが、本当に素敵な時間をありがとうございました。

　当日、円覚寺内に白梅紅梅が咲いていましたので撮影しました。シャッターを押す手が寒さでかじかんであまり良い出来とは言えませんが、添付します。

　北鎌倉湧水ネットワークのこれから活躍を心から期待し、祈っております。　

＊米田光男さん撮影の円覚寺内の白梅紅梅

主催者挨拶
　皆様、本日はご多忙の中、ご来場いただき、本当にありがとうございます。
地域の宝物（自然、景観、歴史、文化）を大切にしながら、地域を活性化させよう―。これを合言葉に活動を続けてきた北鎌倉湧水ネットワークは本年、お蔭様で１０周年を迎えることが出来ました。この記念すべき年に、円覚寺の全面協力の下、クール百音と寺沢希美さんという素晴らしいアーチストにご出演いただき、本日のコンサートを開催できたことを本当に嬉しく思っております。

　鎌倉市とわたしの故郷・千葉県の東庄町は、歴史と文化の両面で強いつながりがあります。鎌倉時代に東庄町周辺の領主となった東胤頼は、源頼朝の挙兵に参戦、頼朝に「第二の父」といわしめるほど絶大な信頼を得た千葉常胤の六男です。さらに胤頼の長男の重胤は、３代将軍源実朝の側近かつ、歌人・藤原定家の兄弟弟子でした。

　鎌倉幕府創設から８００年後の本日、交通事故で亡くなった同郷のレヴィンの詩が、クール百音によって歌われることに不思議なご縁を感じます。力強く美しい歌声が天国のレヴィンに届き、地域活性化と交通事故撲滅の願いが達成されることを祈念してやみません。

　なお、本日はレヴィンのご遺族をはじめとした４０人以上の東庄町の皆さんがバスを仕立て、この会場に足を運んでくれています。いつの日か、クール百音のレヴィンの合唱曲を東庄町で、もっと多くの東庄町民に聴いてほしいと思います。レヴィンの詩はまさに東庄町の文化遺産です。

　受付には北鎌倉の宝物を特集した北鎌倉湧水ネットワークの仲間が企画・編集した「ガイドブックに載らない北鎌倉の神々」、寺沢希美さんのＣＤを置いてあります。是非、お買い求めください。また、交通事故撲滅をテーマにした今回のチャリティコンサートの趣旨に基づいて、全国交通事故遺族の会などへの寄付を想定した募金箱も設置してあります。ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。それではコンサートを心行くまでお楽しみください。

２０１０年３月７日
北鎌倉湧水ネットワーク代表　野口　稔


北鎌倉湧水ネットワーク10年の歩み
設立　２０００年１０月１日（実質活動開始は同年春）
会則（抜粋）
（名称）
本会は北鎌倉湧水ネットワークと称する。
（目的）
自然環境・景観保全、まちづくり、地域に根ざした情報提供、湧水の調査・研究 。
（活動内容）
１・イベントの企画・主催・後援。
２・出版、講演。
３・北鎌倉湧水ネットワークのＨＰ、ブログ、チラシ、ＳＮＳを通じた積極的な情報発信。
（会員・サポーター）
代表・野口　稔 　副代表・斉藤博子　広報担当・榎本昌夫　企画担当・吉田俊也　会計担当・野口恵美子　会計監査・藤田みどり　サポーター・川上靖治、島村国治
（主な活動実績）
2000・12　六国見山湧水仕込み地ビール「北鎌倉の恵み」を企画
＊「北鎌倉の恵み」０３年全国地ビール鑑評会で銀賞を受賞、０５年「第3回パートナーシップ大賞」入賞、売上高の一部の市民団体への寄付額百万円突破
2001・3　　北鎌倉匠の市へ「北鎌倉の恵み」シリーズを出展（以後毎春秋連続出展）
2004・12　第１回団塊サミット開催（北鎌倉・建長寺）　
2005・11　鎌倉団塊プロジェクト参加
2006・6　　レヴィン追悼コンサートｉｎ建長寺開催
2008・4　「ガイドブックに載らない北鎌倉の神々」発刊

（2009年の主な活動）
▽春の北鎌倉内匠の市に出展＆北鎌倉ウォッチング―探訪！幻の大蛇ザクラ―企画・実行▽「第13回カジュ祭」に出展▽「鎌人いち場」に出展▽秋の北鎌倉内匠の市に出展＆北鎌倉ウォッチング―探訪！路地裏の神々―企画・実行▽洞門山を守る会の活動支援▽「ガイドブックに載らない北鎌倉の神々」臨時販売所開設（円覚寺前）▽かまくら市民活動の日フェステバル参加

＊「北鎌倉の恵み」寄付先市民団体リスト
（財）鎌倉風致保存会、（社）日本ナショナル・トラスト協会、北鎌倉まちづくり協議会、鎌倉市民同窓会（湧水公園づくり）、ＮＰＯ法人・鎌倉市市民活動センター運営会議（ＮＰＯ支援かまくらファンド）、北鎌倉洞門山を守る会など