スギ林に木漏れ日が！第２回六国見山森林公園の手入れ

３０名参加、六国見山森林公園の手入れスタート（１・２２）
手入れがされていた時代のスギ林、マツ林の林床には何も生えていなかった
木漏れ日が差し込み明るさを取り戻した作業後のスギ林

「かつてスギッ葉、マツッ葉は『燃し木』と呼ばれ、貴重な燃料だった」とスギの枯葉を手にしながら話す、北鎌倉湧水ネットワーク里山インストラクターの川上克己さん（写真右）。左は同じく手入れの指導に当たった里山インストラクタターの坂斎明さん。

　２月１９日（土）、北鎌倉湧水ネットワークと高野台自治会の４、５班会員有志は、里山インストラクターの指導で、第２回目の六国見山森林公園の手入れを行った。今回の参加者は１５人。作業を安全かつ効率的に行うため、前回同様、手入れは二手に分かれて行われた。

　道路沿いの足場が悪い急傾斜地での危険を伴う作業は、川上克己さんをリーダーとする里山インストラクターグループ３人が担当した。３人のインストラクターは、気合い十分で、全体の集合時間の午前９寺前から、チェーンソーと刈払機を使って作業を開始した。



　３人を除く参加者は、午前９時に六国見山の北口登山道下に集合し、作業現場向かった。今回の作業現場は初回の作業現場（４、５班の境界線）の管理道より、上方のエリアだ。　こうすることにより、手入れした場所がベルト状になり、手入れしたエリアとそうでないエリアがはっきりすると同時に、どのスギの木が太陽を遮っているのかも明確になる。明確化することによって、間伐対象もはっきりする。こちらの作業の指導は前回と同じく、坂斎明さんにお願いした。








　作業は予定通り、正午で終了した。作業後のスギ林には待望の太陽の光が差し込み、明るさを取り戻した。作業終了後、川上克己さんから六国見山も含めた北鎌倉のかつての里山について次のような説明があった。

　この地方では田畑　杉林　松林　雑木林を含めてヤマ（里山）と呼び、数年毎に掃除刈り（下草刈り）が行われていて、林床にはなにも生えていませんでした。皆さんが本日伐採したアオキなど山で見かけたことはなく、屋敷周りの便所の脇にヤツデなどと植えられているのを見かけるだけで、日陰の植物でした。　
　　　　　　＊わが世の春を謳歌し繁茂する六国見山未手入れエリアのアオキ

　その昔、ヤマとして活用していたころは、竈の貴重な燃料確保のために、冬の農閑期には村の娘さんやお母さん達の一団が背負い籠を負い、熊手を持って杉林や松林に入り、杉の葉や松の落ち葉（スギッ葉とマツッ葉）を熊手でかき集め、籠につめて家とヤマを一日何往復もしていました。地元の言葉で、スギッ葉とマツッ葉は「燃し木」と呼ばれていました。

　くずかき（燃料集め）は、冬の日常的な仕事であり、この地方の風物でした。笹やアオキの繁った林床で熊手で掻き集める作業など不可能です。　林床は熊手で綺麗に掃除され何も無かったのです。

手入れ前

手入れ後

手入れ前

手入れ後


　お疲れ様でした、次回は３月１９日（雨天の場合は翌日の２０日）です。北鎌倉湧水ネットワークと高野台自治会の４、５班会員有志の皆様、お時間がありましたらご参加ください。