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谷戸の池への土砂流入・堆積問題について鎌倉市に質問状 底泥の除去は平成25年度に策定する実施設計確定後 悠長なことしていたら、谷戸の池がなくなってしまうのでは? 北鎌倉涌水ネットワークは1月29日、松尾崇鎌倉市長充てに、台峯緑地のシンボルともいうべき谷戸の池の土砂流入・堆積問題について質問状を送った。それに対し、3月2日、以下の回答が届いた。 前向きに取り組んでくれるということだが、回答はわたしの質問と噛み合っていない。一番問題なのは「底泥の除去は大規模な工事となることから、基本設計に基づき、人力施工とするのか、機械施工とするのかなど、平成25年度に策定する実施設計において、市民の皆様のご意見をいただいたうえで、その方法を確定し、その後に予定している整備工事のなかで、対応する予定です」という点。こんな悠長なことしていたら、谷戸の池がなくなってしまうのではないかと心配だ。 【鎌倉市からの回答】 野口 稔 様 この度は、市長への手紙・インターネット版をいただきありがとうございます。 野口様からお寄せいただきましたご質問につきまして、次のとおりお答えいたします。 (仮称)山崎・台峯緑地については、“(仮称)山崎・台峯緑地の優れた自然環境を守り後世に伝える”ことを基本理念として、市民の皆様から寄せられたご意見を踏まえて、基本構想・基本計画・基本設計まで確定したところです。 このなかで、谷戸ノ池から南側の区域を「源流の森と里山の保全ゾーン」と位置づけ、“源流の森と里山の自然環境の質の向上や谷戸のため池・湿地の保全・活用”を行うことを基本方針としています。また、谷戸ノ池の南側の谷戸を「源流域の湿地保全エリア」に位置づけ、水分条件の違いによって形成される多様な湿地環境を目指すことを保全管理の目標とし、谷戸ノ池への土砂の流入防止のための対策を行い、水質や底質の改善を図ることとしています。 今後、確定した基本設計等に基づき、市民の皆様のご意見をいただき、実施設計を策定したうえで、整備工事を行う予定となっています。 ご質問1 谷戸ノ池の現状をどのように考えているのか 現地調査の結果では、谷戸ノ池は中央部が深く周縁部が浅くなるすり鉢状の形状をしており、約1,200□(概算数値)の底泥が堆積している状況です。また、堤体は一部漏水している部分もあり、水質は溶存酸素 が少ない状況となっています。堤体からの漏水を防ぐことや溶存酸素量を増加させることを目的とした試行作業として、池の水位を下げました。そのため、水深の浅い池の南側で堆積した底泥が見えるようになりましたが、水位を元に戻すことも可能です。 なお、基本設計において、谷戸ノ池の堤体補強や水質・底質(底泥)の改善方法を示していますが、池の水を抜いていた管も機能を果たしていないことから、工事を行う必要があると考えています。 ご質問2 谷戸ノ池に大量の土砂が流入した原因について 定期的に実施されていた谷戸ノ池の水抜き作業が、耕作放棄とともに、行われなくなり、徐々に堆積し、現在に至ったものと考えています。 ご質問3 土砂流入の対策について 土砂の流入防止対策と谷戸ノ池に堆積した底泥の除去ですが、底泥の除去は大規模な工事となることから、基本設計に基づき、人力施工とするのか、機械施工とするのかなど、平成25年度に策定する実施設計において、市民の皆様のご意見をいただいたうえで、その方法を確定し、その後に予定している整備工事のなかで、対応する予定です。なお、整備工事を行うまでに、時間を要することから、土砂流入防止対策として、試行作業を行い、モニタリングし、結果を実施設計に反映させる予定です。 ご質問4 沈砂池について 基本設計では、実施設計に反映するための試行作業とモニタリング調査の項目を定めており、これに基づき、平成21年度に市が沈砂池を設置しました。現在、谷戸ノ池に流入する土砂の量をモニタリングしていますが、沈砂池には土砂が堆積していることから、谷戸ノ池への土砂流入対策としても一定の効果があると考えています。なお、いつでも元の状 態に戻すことができるように、土嚢袋を使用して、設置したものです。 いずれにいたしましても、(仮称)山崎・台峯緑地には谷戸と丘陵の樹林地が一体となった豊かな自然が残されています。こうした市街地における貴重な緑地を、市民の皆様とともに保全し、次の世代に引き継いでいくことが重要であると考えています。今回いただきました貴重なご意見も参考とさせていただき、(仮称)山崎・台峯緑地を保全するという市の施策の実現に向けて、さらなる努力をしていく所存です。今後とも、ご協力の程よろしくお願いいたします。 平成 23 年 3 月 2 日 鎌 倉 市 長 松 尾 崇 ( 受付番号 22-578 )
by kitakamayunet
| 2011-03-02 23:45
| 鎌倉の美しい里山継承PJ
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