六国見山展望台からランドマークタワー、スカイツリーが！

六国見山森林公園の展望台の眺望回復で現地協議：1・19
　３月７日、かまくら緑のレンジャー、㈶鎌倉市公園協会、北鎌倉湧水ネットワークによる協働作業の結果、六国見山森林公園の展望台から、みなとみらいのシンボル、横浜ランドマークタワーが見えるようになった。この作業は「六国見山森林公園・眺望復元計画」に基づいたもの。同日夕方、写真を撮影していると登山してきた市民から「すばらしい景色です。ありがとうござました」とお礼を言われた。

　この日は曇りだったので、遠くまでの視界が開けていなかったが、晴れ上がった４日後の１２日早朝には、ランドマークタワーのはるか先に、今年５月２２日に開業する東京スカイツリーも肉眼でとらえることができた。さらにランドマークタワーの右側にはベーブリッジも望めた。ただし、ベーブリッジは落葉樹の枝で遮られてしまい、よく見えないのでもう一段の枝打ちが必要と思われる。

　六国見山はヤマザクラの名所。ヤマザクラは鎌倉市のシンボルツリーでもある。今年は展望台近くで、北鎌倉湧水ネットワークと公園協会の手入れにより、夫婦を連想させる通称「夫婦桜」の花見の準備が整った。かなり“贅沢”な春を満喫できそうだ。


　円覚寺の裏山の六国見山（標高147m）の名前は、旧国名で相模、武蔵、安房、上総、下総、伊豆の六国が見えたことに由来している。しかし、手入れの放棄で、南の方角の相模と伊豆の一部は見えるが、北と東と西の方角の武蔵、安房、上総、下総はまったく見えないか、ほとんど見ることができない。

手入れ前（３月７日午前）

手入れ後（３月７日夕）

1960年当時の台峯から見た六国見山展望台（川上克巳さん撮影）

1961年当時の六国見山展望台（川上克巳さん撮影）


　六国見山という名前とかけ離れてしまった現状を憂慮したかまくら緑のレンジャーから、北鎌倉湧水ネットワークに展望台の眺望回復に向けた協働手入れの呼びかけがあり、北鎌倉湧水ネットワークも活動の趣旨に沿っているので、原則的に協働手入れを了承した。

　ただ、１月１９日のかまくら緑のレンジャー、公園協会、北鎌倉湧水ネットワークによる現地協議の結果、北側の斜面はかなりの急勾配であることが分かった。作業の安全を期するために、北鎌倉湧水ネットワークとかまくら緑のレンジャーの第一回目の協働作業日となった３月７日は、公園協会の計らいで、作業開始前にプロの講師を招いて講習会を開き、その後作業に入ることにした。

◇３月７日の講習会の様子








◇富士山は見えるが、西の方角の大船市内や丹沢方面は常緑樹に視界を遮られて現在は見えない。ところが１９６３年当時（川上克巳さん撮影）は大船観音を含めた大船の町並みと丹沢の山並みがはっきりと見える。

　
１９６３年当時（川上克巳さん撮影）


◇東の方角の上総・下総・安房（房総半島）方面の眺望も西の方角と同様だ。