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5・26里山2nd企画(1)第1部六国見山緑風コンサート 撮影:島村国治 ![]() 5月26日開催した「鎌倉の美しい里山継承プロジェクト2nd企画 鎌倉の世界遺産登録と里山の手入れ」の第2部W講演会の冒頭挨拶で、「鎌倉の世界遺産登録の意味を考えながら、貴重な歴史遺産を守るためにも里山の手入れが必要であることを皆様にご理解いただきたい」と今回の企画の趣旨を説明した。この際、北鎌倉の里山の手入れの成果を示す写真を参加者に見てもらったが、参加者は美しく蘇った里山の風景に驚きの声を上げていた。 ![]() 【冒頭挨拶】 昨年12月10日に建長寺で「鎌倉の美しい里山継承プロジェクト1st企画 奏で、語り合い、本来の里山を次世代へ!」を開催しましたが、今回はその第2弾です。 1月27日、日本政府は2013年の世界文化遺産登録を目指す「武家の古都・鎌倉」(神奈川県)と「富士山」(山梨県、静岡県)の推薦書を、ユネスコ世界遺産センターに提出しました。今年の夏から秋にかけ、ユネスコ諮問機関の国際記念物遺跡会議(イコモス)が、現地調査に入ります。 2nd企画では、鎌倉の世界遺産登録の意味を考えながら、貴重な歴史遺産を守るためにも里山の手入れが必要であることを皆様にご理解いただきたいと考えております。 W講演会の講師は、赤坂信・千葉大学大学院園芸学研究科・園芸学部教授(演題:里山の風景を考える)と、島田正樹・鎌倉市文化財部長・世界遺産登録推進担当担当部長兼務(演題:「武家の古都・鎌倉」の世界遺産登録について)のお二人にお願いしました。赤坂教授は現在、日本イコモス副委員長でもあります。島田部長は長年、鎌倉の世界遺産登録に向けてご尽力されてきました。それでは本日の企画のテーマにジャストミートしたお二人のお話をじっくりとお聴きになってください。 *イコモス 国際記念物遺跡会議(ICOMOS/ International Council on Monuments and Sites)のこと。文化遺産保護に関わる国際的な非政府組織(NGO)で、本部はパリ。イコモスはユネスコをはじめとする国際機関と密接な関係を保ちながら、世界文化遺産の保護・保存、そして価値の高揚のための重要な役割を果たしてきた。文化遺産保護の原理、方法論、科学技術の応用の研究などを続けている。またユネスコの諮問機関として、世界遺産登録の審査、モニタリングの活動を続けている。 *「武家の古都・鎌倉」の世界遺産登録を目指して (http://www.shonan-it.org/kamakura/top1.html) 鎌倉市は、古都鎌倉の歴史的遺産の世界遺産登録を目指した取り組みを進めています。このサイトは、その取り組みについて広く知っていただくことを目的として作成しました。 古都鎌倉がなぜ世界遺産に登録される価値ある歴史的遺産であるのか、それを証明するために鎌倉市が取り組んできた内容を中心にお知らせするとともに、鎌倉の各歴史的遺産の紹介などを記述しています。 古都鎌倉の世界遺産登録に向けて皆様の暖かいご理解、ご支援をお願いします。 なお、本webサイトは、鎌倉市と湘南工科大学との協力により、製作、運営されています。 【W講演会】 演題「里山の風景を考える」 赤坂 信 千葉大学大学院園芸学研究科・園芸学部教授 農学博士 ![]() ![]() 演題「武家の古都・鎌倉」の世界遺産登録について 島田 正樹 鎌倉市文化財部長・世界遺産登録推進担当担当部長兼務 ![]() ![]() 「里山の風景を考える」レジュメ 千葉大学園芸学部 赤坂 信 はじめに 都市には自然がないというけれど 環境共生時代の「共生」の意味 自然を「享受」する「私」という存在 1.自然志向のなかの矛盾 森林の維持と木材の消費 「森林の愛護と木材の愛好」にみる自然志向 生産から消費にいたる連関の図式が見えない時代 2.自然のダイナミズムと向き合う ヨーロッパの平地林----森林が歩く----- 樹木に非生物性を人間は求めているのか 森林は動いている 3.たとえば、造園家にとって自然とは 造園家は自然をどう扱うか 自然の変化要因 もう一つの変化要因、人間 4.現代生活と森林 新住民にとっての山村の風景 都市生活者にとって森林とは何か 身近な緑として森林の存在は可能か 5.自然とメディア 自然とのふれあい 自然と親しむ故の囲い込み 現代の自然風景のゆくえ まとめ 参考:造園家の視点 【造園家は自然をどう扱うか】 庭園や公園緑地をつくったり(設計造成)、手入れ(維持管理)したりすることを実際に仕事とする職業人を造園家とするならば、これまでその職能の枠内で扱ってきた空間を構成する素材やこれを扱う上での仕来りや哲学があるはずである。ひとことで自然といっても植物などの生物から岩石や土、水などの無生物にいたるものを素材としてきた。かつて、ホンモノの自然とニセモノの自然が対置されて論議されたことがあったが、こうした二元論ではホンモノは正しく、ニセモノはあってはならない悪いものとなる。たとえば森林に生えているアカマツはホンモノで、植木鉢のアカマツの盆栽はニセモノというように。しかし両方ともPinus densifloraというホンモノの生命体である。ただし、盆栽は人間の手入れなしには生きていけない点では森林のなかにあるものとは異なり、人間の生活文化のなかに生きてきたものである。同じ種でも、対人間の社会的文化的スタンスが異なる。自然科学的な理解が優先される時代には、植物と人間との間の文化的な理解が軽視される傾向があった。どちらが正しいということはない。むしろ現代の造園家には両方必要な視点である。 【自然の変化要因】 生物は成長の過程で変化をとげていく。無生物である水、土、また地形も変化を続けていく。四季の変化に応じて春には花が咲き、新緑の時期をへて、夏には緑陰を人々に提供し、また紅葉し、落葉するという一年の巡りは、地球の公転がもたらすものである。河口近くに築かれた江戸の大名庭園には潮の干満という地球の脈動をわが庭に引き入れた「潮入の池」があった(現存するものは浜離宮庭園・東京都)。これも自然のダイナミズムをとりこむ造園の技法である。扱うものは生物に限らず、広く自然現象も古来その対象としてきた。雨や風、霧などの気象の変化や地球の自転公転がもたらす自然現象も造園家の扱う「自然」と考えたい。現代人の見失ったもの、たとえば自然の季節感覚を失い、厳粛な生死の事実から目をそらし、しかもこうしたことに気がつきにくい時代に、取り戻すべきは、自然が刻む太古以来の時間感覚ではないだろうか。身近なものでは樹木の成長のスピードや森林の遷移(ひょっとして自分自身の身体の変化も?)が相当するであろう。静止しているように見えても成長を続けているのである。こうした自然のダイナミズムが実感できる場、「時間感覚」を取り戻す場が必要とされている。こうした場の作り手としての役割を造園家は担っている。 【もう一つの変化要因、人間】 時代とともに景色がすっかり変わってしまったと嘆く声をよくきく。こう嘆く人は、自分も変化をとげていることにはあまり関心がない。つまり、目の前の変化を感じる自分自身が以前とは違うのに気がつかないのである。自己の美意識、価値観が変化していることは、風景の評価も変動するということにつながる。たとえば棚田というテラス状につくられた水田風景の保護が話題になっているが、かつては普通に見られたものが、今では滅び行くものとして世間の耳目を集めている。以前は棚田が実際にあっても、今でいう「棚田」の認識はなかったであろう。つまり、目の前にあっても関心がなければ結局見えないのである。享受の対象(風景)だけが変化するのではない。享受の主体(人間)も変化をとげるものという理解が必要である。風景の再発見は、対象はそのままなのに、主体の方が変化して起こる場合がある。見方が変わる、おもしろさを見つける、美しく感じるなど人間側の事情で風景はかたちと意味を得ていくのである。(赤坂 信編(2006):造園がわかる本、彰国社)
by kitakamayunet
| 2012-05-31 10:49
| 鎌倉の美しい里山継承PJ
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タイトル : 5・26里山2nd企画(3)手作りのパネル大活躍
5・26里山2nd企画(2)第2部赤坂信教授らのW講演会 5月26日開催した「鎌倉の美しい里山継承プロジェクト2nd企画 鎌倉の世界遺産登録と里山の手入れ」では、北鎌倉湧水ネットワークの仲間の川上靖治さんの手作りのパネルが広報媒体として大活躍した。パネルに取り入れた写真はこれまた仲間の島村国治さん、川上克己さん、それに私が撮影した。 パネルは5月18日から20日まで鎌倉生涯学習センターで開催された「第14回かまくら市民活動の日フェスティバル」と5月27の鎌人いち場にも出店され、市民の注目を...... more
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