カテゴリ
全体 花の里山六国見山(設立25周年企画) プロフィール 会則 里山再生は究極のSDGs 速報 講演・寄稿・メディア シリーズ・団塊世代 春夏秋冬 レヴィン文化財プロジェクト 無名人からの伝言 式年東大社銚子御神幸祭 シリーズ「里山ってなんだ!」 鎌倉の美しい里山継承PJ 東庄と鎌倉 鎌倉の世界遺産登録 ガイドブック・プロジェクト 東日本大震災 鎌倉団塊プロジェクト 団塊探偵団(神奈川新聞) 唯我独尊(コラム) 現代に生きる禅の精神 野口農園 交遊録 台峯&マンション問題 インターネット新聞JANJAN Yahoo!セカンドライフ 大船観音前マンション建設 洞門山宅地開発問題 北鎌倉テニスコート築造問題 北鎌倉の恵みプロジェクト 個性派ショップの優れもの BOOK mixi入口 イベント案内 北鎌倉匠の市・展 イベント月別一覧 リンク 北鎌倉グルメ散策 北鎌倉でお買い物 男の料理教室 璃史写真館(非公開) 発見!体験!もう一つの鎌倉 六国見山日照権伐採 「元治苑」にマンション建設 璃史&七緒(非公開) 里山・六国見山と生物多様性 未分類 タグ
六国見山
里山再生
有機無農薬栽培
循環資源
循環農法
円覚寺裏山
北鎌倉
円覚寺
まちむら交流きこう
鎌倉アジサイ同好会
里山
森林・山村多面的機能発揮対策交付金
間伐材
新型コロナウイルス
地ビール
夫婦桜
ヤマザクラ
日本さくらの会
台風15号と19号
ヒノキの器
以前の記事
お気に入りブログ
最新のコメント
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
山崎・台峯緑地実施設計(案)の説明会は7月下旬を予定 台峯緑地の鬱蒼とした暗い「源流の森」とは別世界 赤城水源の森 (仮称)山崎・台峯緑地 実施設計素案に対する意見書の中で、「源流の森」(ため池の集水域や湿地、常緑広葉樹の自然林を保全しながら台峯の谷戸の原流域を守るゾーン)の設定に関し、違和感を覚えると書いた。「常緑広葉樹の自然林を保全」(=手入れをしない)が水源の確保につながるという考え方に疑問を持っているからだ。 6月2日から5日にかけて男体山、赤城山、日光白根山、上州武尊山などの栃木、群馬両県の水源の森を見て回った。水源の森はいずれも手入れがされており、木漏れ日が差し明るくきれいだった。この一帯の森で育まれた水は、最終的には利根川に流れ込み首都圏の人々の生活用水となる。なぜ、手入れをするのか。それは木漏れ日が差し明るいフカフカの腐葉土のある森の方が多くの水を蓄えることができるからだ。私の考え方が的外れでないことを再確認した。 男体山 戦場ケ原付近 日光白根山周辺 武尊山水源の森 水源の森を管理している群馬県は公式HPで、森の保水能力は「表面からの水の浸みこみやすさ(土壌浸透能)と、表層土壌中のすき間の割合」で決まるとしている。東大・サントリー特別Web企画「水の知」最前線で、蔵治光一郎東京大学愛知演習林講師は「不健康な森の土壌は薄く、土の保水能力はハゲ山とほとんど同じ」と言い切っている。 さらに蔵治講師は「森と水」(―森林管理の現場から―森林と水資源)の中で「もう一つ、(吉野川源流の町で)水涸れの原因になった作用として『森林の蒸発作用の増大』を指摘する必要がある。拡大造林期に植林されたスギ・ヒノキが成長して林冠が閉鎖し、うっぺいした森になると、蒸発作用が大きくなり、その分、川に流れる水量が減り、水涸れの一つになる」とも指摘している。 台峯は里山である。原生林ではない。1千年以上前から人間との営みの中で自然が成り立ってきた。里山の一般的な定義は「田畑が広がり、小川が流れ、燃料になる木を伐り出す林、竹林、草刈場などがあり、人のくらしと自然が密接にかかわりあっているところ」(「森づくりワークブック 雑木林編」全国林業改良普及協会)だ。 山崎・台峯緑地 実施設計素案に基づき、常緑樹を繁茂させてしまったのでは、日陰ができてしまう。こういう状態では台峯の田畑では稲や野菜が育たなかったはず。また、鎌倉の地表は薄いので大きな樹木は深く根を張ることができず倒 木の恐れがある。特に斜面地は危だ。このままでは市民の憩いの場であるはずの公園が、人の立ち入ることのできない危険な場所になってしまう恐れが ある。 人里離れた首都圏の大水源地の栃木や群馬の森では国、地方自治体、地域の人たち、企業が一体となって一生懸命に森の手入れをして、水源を守っている。それなのに「(仮称)山崎・台峯緑地 実施設計素案」では、本来、人と自然が共生してきた都市部の里山で、人の近づけない「原生林」を作ろうとしている。実施設計素案の見直しが必要だとわたしは考える。 ◇群馬県の公式HP(http://www.pref.gunma.jp/06/e3010103.html) 多様な機能を発揮する理想の森林のすがた 「森林の水環境保全機能」 森林の水環境保全機能は、表面からの水の浸みこみやすさ(土壌浸透能)と表層土壌中のすき間の割合(孔隙率)によります。林床が落葉層で覆われていたり、落葉などの有機物の分解によって生成された腐植に富んだ土層が深くまで発達しているほど、土壌浸透能は高まります。表層土壌の孔隙率は、もともとの地質が大きく関係しますが、森林は長い時間をかけて根を張り、葉や枝を落とし、土壌中の小動物や微生物の力を借りながら、土壌を厚く、そして孔隙率の高いものへと変えてきました。森林の水環境保全機能は、いわば地球の歴史、森林の歴史の所産であると言えます」 ◇東大・サントリー特別Web企画「水の知」最前線 (http://www.suntory.co.jp/company/mizu/knowledge/02/) vol・02 水と森と人の共生を目指す 「森と水の科学」 ~『緑のダム』がもたらす恵みとは~ 蔵治光一郎東京大学愛知演習林講師 …たしかに森には多くの水を蓄える力があります。しかし、それは森自体が水を必要としているから蓄えているだけであり、人間に水を与えるために蓄えているわけではありません。日本のように水の豊かな地域ではさほど心配はありませんが、雨の少ない地域にいたずらに植林すると、木が育つのに水が消費され、かえって人が使える水が減少してしまいかねません。…森には『健康な森』と『不健康な森』があるのをご存知でしょうか?健康な森は一見すると地面が緑色に見えるのに対し、不健康な地面は茶色に見えるというとわかりやすいかもしれません。健康な森では木と木との間に適度な間隔があり木漏れ日が差すので、木々の根元には様々な植物が生えてきます。地面には落ち葉つもり、その下の土も落ち葉の効果でフカフカと軟らかく、たくさんの水を蓄えることができます。こうした森の木はさほど背が高くなくても幹は太く、しっかりと根が地中に張っているので強い風や風にも耐えることができます。しかし、間伐されずに放置された不健康な森は木々の間隔が狭く密集しています。そのため木々の根元には日が差さないので下草は生えてきません。剥き出しになった土は雨により浸食されやすく、どんどん流されてしまうので、やがては木の根が地表に露出してしまいます。見かけは立派な森ですが、こうした不健康な森の土壌は薄く、土の保水能力はハゲ山とほとんど同じ。不健康な森が『緑の砂漠』ともいわれるゆえんです… (仮称)山崎・台峯緑地 実施設計素案に対する意見書 2014・4・30 北鎌倉湧水ネットワーク代表 野口 稔 (1)里山の概念、定義を明確にし、台峯は元々が里山であるという歴史認識に基づいた実施設計図を描いて着工してください。 (2)ため池(谷戸の池)の急速な環境悪化の原因究明と、改修方法の分かりやすい説明をお願いいたします。 (3)緑地の保全・管理に当たっては、市民ボランティアとの連携をお考えとのことですが、できるだけ多くの市民が意欲的に参加できるような連携の仕組みを作ってください。 【上記要望の理由と背景】 (1)について 実施設計素案には「里山」という言葉が何度も登場します。里山の一般的な定義は「田畑が広がり、小川が流れ、燃料になる木を伐り出す林、竹林、草刈場などがあり、人のくらしと自然が密接にかかわりあっているところ」(「森づくりワークブック 雑木林編」全国林業改良普及協会)だと思います。 しかし、実施設計素案のゾーン図は、一般的な里山の概念から離れてしまっているように思われます。例えば「源流の森」(ため池の集水域や湿地、常緑広葉樹の自然林を保全しながら台峯の谷戸の原流域を守るゾーン)の設定です。違和感を覚えます。先祖代々、台峯に住んでいる市民によれば「かつての台峯は尾根部や平坦地が畑、急斜面がカヤ場、谷戸の底が水田」とのことです。昭和30年代の燃料革命と農業革命、拡大造林政策により、常緑樹が生い茂り、アズマネザサに占拠された状態になりました。 常緑樹が繁茂していたのでは、日陰ができてしまい、畑の野菜、水田の稲は育ちません。また、鎌倉の地表は薄いので大きな樹木は深く根を張ることができず倒木の恐れがあります。特に斜面地は危険です。このままでは市民の憩いの場であるはずの公園が、人の立ち入ることのできない危険な場所になってしまう恐れがあります。 常緑広葉樹が繁茂していれば「保水力を確保できる」というのは、ある種の幻想ではないでしょうか。昭和30年代から40年代までは、台峯の周辺の住民は、台峯に生えている木を燃料用の薪や炭に使っていたので、山にこまめに入って、15年から20年サイクルで伐っていました。それでも谷戸の水系は、現在よりも豊かな水量を保っていたとのことです。ちなみに奥利根水源の森の600haの緑豊かなブナ林は、下草が刈られ、ブナとブナの樹の間も十分なスペースが取られています。 奥利根水源の森の手入れされたブナ林 【ご参考】 「…今から約一万年~八千年前になると氷河期が過ぎ気温も上昇し、海面の高さも上がって内陸部に海水が入り込みはじめ、海進現象がはじまっている。海進が最も進んだのが今から六千~五千年前の縄文海進期。海抜約二十メートルのあたりまで海岸が入り込んで、大船入江が形づくられた時代で、丘陵山裾まで海岸線が迫っていた。…弥生時代(約二千年前)になると海面が下降して海退現象が始まり、海水が引いたあとは湿地帯となっていた。弥生中期頃になると中国大陸で発達した水稲耕作と金属を持つ新しい文化が鎌倉地方にも伝わり、土器が使用されるようになった。やがて湿地帯が陸に変わり、水稲耕作に適した谷や低地のある日当たりの良い丘陵が新しい生活の場として選ばれたものと思われ、粟船山・台・鎌倉山などお丘陵地に遺跡が多く発見されている」(「大船の歴史」北鎌倉台土地区画整理組合) (2)について 約3年前から始まった台峯緑地のシンボルともいうべき谷戸の池への大量の土砂流入、堆積、結果としての蓮田化という環境の悪化の原因については、2011年3月2日付で「定期的に実施されていた谷戸ノ池の水抜き作業が、耕作放棄とともに、行われなくなり、徐々に堆積し、現在に至ったものと考えています」との回答をいただいております。 確かにこうした理由もあると思いますが、主因は谷戸の池の上のハンノキ林(かつては水田)に水路を作り、谷戸の池に水を引き込んだことと、池の水の落ち口を下げてしまったからだと考えます。きちんとした原因究明をされた上で改修工事を行ってください。 4月25日の説明会に参加しましたが、改修方法としてオープンカット工法、地盤改良方法、グラウト工法の三つの工法が提示されました。しかし、説明が不十分で優劣がよく理解できませんでした。予算の見通しも含めた分かりやすい説明をお願いいたします。 【ご参考】 谷戸の池への土砂流入・堆積問題について鎌倉市に質問状(2011年1月29日) http://kitakamayu.exblog.jp/15837276/ 谷戸の池への土砂流入・堆積問題についての鎌倉市回答(2011年3月 2日) http://kitakamayu.exblog.jp/15999155 谷戸の池はまるで蓮田、「ひどすぎる」と参加者から怒りの声(2013年11月 2日) http://kitakamayu.exblog.jp/20933216/ (3)について 3年以上にわたって鎌倉市、鎌倉市公園協会のご了解をいただき、六国見山森林公園の手入れしております。その結果、分かったことは緑地の保全・管理には大変なコストがかかるということです。これまで保全活動していた市民団体以外へも広くボランティアの呼びかけをお願いいたします。
by kitakamayunet
| 2014-06-11 17:54
| 台峯&マンション問題
|
Trackback
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||