防災目的に鎌倉市公園協会が六国見山森林公園のスギ間伐

六国見山自宅近くの日の当たらない道路の雪が依然凍結
間伐後道路に日差しが（撮影：2015年2月10日　12時52分）

間伐前は杉が終日、日差しをブロック（撮影：2014年2月9日　12時53分）


　六国見山森林公園の鎌倉市の指定管理者・公益財団法人・鎌倉市公園協会より委託を受けた（有）植生庭苑緑化（神奈川県鎌倉市十二所345 - 4）は１月２８日、２９日、３１日の３日間、同公園の道路と民家に近い杉林のスギを２７本間伐した。間伐の目的は防災。

　間伐対象のスギが終日、日差しをさえぎるために、毎年、雪が降ると道路が長期間凍結してしまっていた。転倒事故や車のスリップ事故が発生する危険性が極めて高く、倒木の恐れもあった。実際に、２０１３年１月１４日には、植生庭苑緑化が間伐した場所のすぐ近くでスギが根こそぎ倒れ、フェンスを破壊した。放置すると人や財産に被害がでる恐れがある。このため、かねてから、鎌倉市と鎌倉市公園協会にこのスギの伐採をお願いしていた。

間伐後道路に日差しが（撮影：2015年2月10日　12時50分）

間伐前は杉が終日、日差しをブロック（撮影：2014年2月9日　12時55分）

　間伐により、予想通り、道路に日が当たるようになった。昨年まで空き地だった場所に最近、民家が建った。雪が降れば、住人が自宅前の道路の雪かきをしてくれるだろう。さらに新しい民家の道路を挟んだ斜面の上のスギも今後の間伐対象になっている。そうなると道路に日が当たる時間が長くなる。長年悩まされてきた雪の降った後の道路の凍結問題も解消される日が近づいた。

　間伐されたスギは樹齢約６０年。植生庭苑緑化によれば大きいスギで重さが１トンある。とても立派だ。ただ、運び出すとすると１本に付き５万円程度かかるという。市場価値はないので、このままにして自然に還すことになる。それはそれでいいのだが、あまりにもったいない。鎌倉市に有効活用について現在提案している。