里山再生とゴミの減量化に向け一歩6・20六国見山定例

植樹したイロハモミジ周辺を下草刈り6・18六国見山臨時手入れ
わかたけの会など若い世代も参加、エポックメーキングの予感

　北鎌倉湧水ネットワークは６月２０日、六国見山森林公園の６月の定例手入れを実施した。この日の手入れは多分、「鎌倉の美しい里山継承プロジェクト」を推進していく上でエポックメーキングな出来事となるだろう。

　その理由は①団塊ジュニアの山上剛さんや、大学生が中心となった「明月荘わかたけの会」のメンバーが参加してくれた②かまくら和器プロジェクトを展開中のＮＰＯ法人游風から提供を受けた炭化した使い捨て「和器」を植樹したイロハモミジ、エゴノキ、ヤマザクラの根元に撒いた－からだ。

　「鎌倉の美しい里山継承プロジェクト」は若い世代の参加なしには目的達成は不可能だ。炭化した使い捨て「和器」を撒く狙いは、酸性土壌の改良を図り、植樹したイロハモミジなどの成長を促すとともにきれいな水を相模湾に戻すことにある。間伐材の有効活用が里山再生、ゴミの減量化、環境保全、地域活性化とリンクする。

【北側登山道入り口＝石段＝横】（２０１１年１２月２１日、イロハモミジ、エゴノキを植樹＝２回目）


【夫婦桜下の広場＝かつての段々畑】（２０１２年１１月８日、イロハモミジ、ヤマザクラ植樹＝３回目）


【夫婦桜から展望台に至る園路右側のかつての段々畑】（2013年10月24日、ヤマザクラ植樹＝４回目）
　ヤマザクラの苗木は写真のように雑草や蔓に覆われ行方不明になってしまった。戦後の拡大造林政策に沿って段々畑にはスギやヒノキが植林された。しかし、手入れがなされなかったためにスギやヒノキは育たず、段々畑はアズマネザサ、蔓類、アオキなどの常緑樹に覆われてしまった。

　下草刈りや間伐を実施した結果、かつての段々畑の姿が現れた。できるならば段々畑として活用したいところだが、いろいろな制約があり実現の可能性は乏しいので、保水力保持と景観向上を目的に山桜を植えた。もし、わたしたちが手入れをしなければ、せっかく植樹したヤマザクラもスギやヒノキと同じ運命をたどることになるだろう。