割れない皿用ヒノキ間伐＆運び出し③六国見山９月定例

使い捨て和器用間伐運び出し②六国見山９月定例
　　　　　　間伐したヒノキの今後の処理について説明する今西代表（右奥）

　９月１７日の定例手入れの最大のテーマは、割れないヒノキの輪切り皿を開発したLa-Muga（ラ ムガ）の今西知宏代表に提供するヒノキの間伐と間伐したヒノキの運び出しだった。ターゲットのヒノキはヤマザクラの巨木に絡み合うように生えていた。間伐が必要と考え、昨年、間伐対象であるとのマーキングをしておいた。簡単には間伐できないので延び延びになっていたが、今西代表に７月の定例手入れの時に、下見をしてもらい、割れないヒノキの輪切り皿用に使えそうだとの感触を得て、間伐に踏み切った。

　間伐から運び出しに当たっては、今西代表、間伐する人、運び出す人の日程調整が難しい。７月の定例手入れの後、９月１７日の定例手入れ日を「本命」に定め、「小雨決行」とした。「本命」を逃すと、一連の作業は先延ばしが必至となる。運び出す人は蒸し暑い中、NPO法人游風へ提供する使い捨て和器用間伐材の運び出しも行った。園路は勾配があり、このところの雨で湿って足場が極めて悪かった。しかも所々に階段がある。しんどい作業となった。

　今西代表にとりあえず間伐材の引き渡しを完了した。この間伐材が有効活用されるかどうかは販路の確保など様々な課題が横たわっている。ともあれ、間伐材の有効活用は里山再生活動にとって乗り越えなければ行けない大きなハードルだ。

　運び出された太い幹だけで枝なども有効活用できる可能性がある

　六国見山森林公園に限らず、日本の各地で拡大造林政策で生み出された人工林のスギやヒノキが収穫期に入っているものの、伐採されずに放置されているのが現状だ。今回の試みが問題解決の一つのきっかけになることを期待し、今後、ITの知識やツールを武器にして、鎌倉を盛り上げたい人を支援している団体「カマコンバレー」にも協力を要請する方針だ。

【間伐の様子】