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「良寛の町」で千葉県ゆかりの二人の聖人の足跡を確認! シリーズ:05年夏(8・31~9・1)④「追跡!利根川の源流-奥利根湖-」 ![]() ▽水源は「秘境」あるいは「聖地」 少年時代の思い出が蘇ってきた。窓の外の利根川には、よく魚釣りに来ていた。釣竿は自家製だった。裏庭に生えていた節の長い竹(チョウチンダケと呼んでいた)をつなぎ合わせたものだ。フナやハゼが面白いように釣れた。ふと、「利根川の始まりって、どうなってるのかな。一度見てみたいな」と思った。笹川は河口である銚子に近い。目の前にある大河が、利根川そのものだと思っていた。夕陽の方向に水源があることに、この時までまったく関心がなかった。 この夏の小旅行の宿を谷川温泉に決めたのは、5月2日の延長線上にあった。ただし、結論から言うと、利根川の水源は普通の人間には近づくことのできない「秘境」あるいは「聖地」であることが分った。水源は新潟と群馬の県境の大水上山(1834メートル)の雪渓だった。 利根川の最上流部につくられた八木沢ダムによってできた人工湖の奥利根湖から見えるカワゴ山(1594.2メートル、写真右奥の周りより一段と高い三角形の山)の背後にあって、利根川の水源は、肉眼ではまったく見ることができない。経験を積んだ「山男」が奥利根湖の奥から川沿いに上っていくか、あるいは、空から「着地」するしか手段はなさそうである。(実際に「着地」できるかどうかは未確認である) ![]() ▽湖底には湯の花温泉が… 水源ってどんなだろう? 8月31日に八木沢ダムを訪れて、近寄れないことが分ると、 ますます好奇心をかき立てられた。ラッキーなことに宿の書棚においてあった「利根川水源紀行」(奥利根山岳会編)に詳しく書いてあった。昭和55年8月1日発行だから、少し古いが、参考になる。 *「利根川水源紀行」 ……群馬県の最北端、北緯37度3分に…小さなピークがある。これが利根川の水源になる大水上山(1834メートル)である。そこから稜線が南東と南西に「八」の字型に長くのびる。1700メートルから1900メートルほどのあまり起伏のない稜線で、群馬、新潟の県境でもある。この稜線の内側には、いくつもの沢が深いV字型の谷をつくり、夏でも残る雪はスノーブリッジとなって見事なアーチを作っている。また沢のところどころには見事な滝があり、落差100メートル以上という滝もいくつかある。交通の便の良いところだったら、有名な観光地になるであろうが、ここではほとんど人の目にふれることなく、太古の昔からそのままの姿を残しているのである。この全長30キロ以上にもなる稜線には峠がまったくない。それは道がないということである。あまりの険しい地形と、厳しい自然のため道ができなかったのである。……本流を遡行して水源に達するためにも、川の中を進む以外に方法はない。……昭和42年に八木沢ダムの完成による奥利根湖の出現はそのまま本流沿いに遡行できた美しい川原も、岳人や釣人の宿泊地だった湯の花温泉も湖底に沈めてしまった。…… ![]() ![]() ▽上流部は日本有数のダム銀座 奥利根水源の森のある利根川の上流部には、八木沢ダム以外に奈良俣ダム、須田貝ダム、藤原ダムがあり、日本有数のダム銀座だ。これらのダムは、首都圏の水がめとなって日本の高度経済成長を水(急激な都市化で人口が急増した都市住民への飲料水と需要が増大した工業用)とエネルギー(水力発電)で支えた。日本の経済大国化にこうしたダム群の果たした役割は大きい。一方で負の遺産として、都市の過密化と地方の過疎化をいう深刻な事態を招いた。また、ダム群は湯の花温泉同様に、それぞれの地域の伝統とか文化、暮らしなどをも湖底に封印してしまった。 ![]() ![]() ![]() ![]() 一の倉沢にも立ち寄った。写真で中央に見える白いのが谷川岳(一の倉)の雪渓である。このような大水上山中の雪渓の先端が解けて、小さな川となる。小さな川が集積し、大河となって322キロの旅をする。そして最後は太平洋に流れ込む。ロマンチックだ。なんか、ワクワクしてくる。帰郷した際、もう一度、利根川に沈む夕陽の方向にある「水源」を眺めてみたい。 ![]()
by kitakamayunet
| 2005-09-08 10:29
| シリーズ・団塊世代
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