孫のリー君とぶらり、北鎌倉歴史散歩4・28

六国見山で蜂蜜を舐めるリー君

良く晴れたゴールデンウイーク日二日目の4月28日、孫のリー君と北鎌倉を散策した。ちょっと大げさだが題して「ぶらり、北鎌倉歴史散歩」。コースは北鎌倉駅→円覚寺→六国見山→鎌倉街道沿いのいろは寿司→侘助→北鎌倉駅。歩いた距離は約5キロ。所要時間は約3時間。

リー君には漫画・日本の歴史「鎌倉時代」を持参してきてもらった。円覚寺総門の石段横の案内板の前で、まず、北条時宗の記述を二人で読んだ。

「リー君、円覚寺はね、この北条時宗が、蒙古襲来による殉死者を、敵味方の区別なく平等に弔うため、建立したんだよ」

「フーン」

かくして「ぶらり、北鎌倉歴史散歩」はスタートした。境内に入り、最初に訪れたのが北条時宗の廟所（びょうしょ、墓のある所）である仏日庵。方丈で日曜坐禅会をやっていたので、坐禅の様子を見せたかったのだが、戸が締められ、中をうかがうことはできなかった。残念！方丈先の妙香池の向こう岸の虎頭岩を見たリー君、「どこが虎の頭なのかな？よくわからない」とコメント。

　仏日庵を見た後は、舎利殿へ。タイミングよくゴールデンウイークの特別拝観（4月28日～30日）が実施中で、中に入ることができた。「ここの舎利塔にお釈迦様の遺骨が安置されているんだよ」。舎利殿内の鐘を前にして若い修行僧が観音経を読んでいた。

「大晦日、ここで除夜の鐘を突くことができるんだ」

「108回だね」

「４人１組に並び、108組まで除夜の鐘を突けるんだ」

「1人ではなく、並んだ人たちが一緒に突くんだね」

「その通り」

この後、義父のお墓のある龍隠庵に行った。お墓は共同墓地だ。

「おじいちゃん、他所の人たちと一緒なの？」
「そうだよ。他の一族の人たちの遺骨と一緒だよ」
「ちゃんとおじいちゃんの遺骨だと分かるの？」
「骨壺に名前が書いてあるから大丈夫」

　お墓参りの後、お茶をいただきながら、休憩した。境内で実生のモミジを見つけたので、リー君にモミジのヘリコプターについて説明した。「子孫を残すために、一生懸命工夫しているんだよ」

　赤道を使って六国見山へ向かった。「冒険だね」とリー君、わくわく。ガビチョウの鳴き声が聞こえた。

「じーじ、何の鳥？」

「ガビチョウだよ」

「どんな格好しているの」

スマホで画像を見せるとリー君、「地味だね」と一言。確かに、メジロやウグイスなどと比べると地味だ。「でも、体がウグイスの2倍くらいあるから、住家が同じ笹藪のウグイスを追い出してしまう」

　神奈川県有竹林ではタケノコがにょきにょき育っていた。

「うわー、大きいね」

「この竹林はじーじたちが手入れしている。手入れしている竹林とそうでない竹林ではタケノコの生え方が全然違うんだ。手入れをしてない隣の竹林を見てごらん。それとタケノコは1つ1つの節が成長から一気に背を伸ばすので、成長が早い。一日で1メートルくらい成長するらしい」

　
驚くべき竹の成長速度のヒミツ｜1日でどれぐらい伸びるのか（生活110番　https://www.seikatsu110.jp/garden/gd_felling/16607/）

　すぐ先で、知己の養蜂家がミツバチの管理をしていた。「こんにちは。蜂蜜舐めてみない」。養蜂家の勧めで、リー君、目を輝かせて蜂蜜を舐めた。「甘い！」。巣箱にはたくさんのミツバチがいた。「もっと近づいても大丈夫だよ」。養蜂家の案内でリー君、ちょっと緊張気味に巣箱に近づいた。

　

　12時半を過ぎた。お腹もすいた。六国見山森林公園の展望台まで行くつもりだったが、取りやめて鎌倉街道沿いのいろは寿司へ行った。大サービスしてもらってリー君、お寿司以外にシシャモの南蛮漬けなど、いろいろな種類の料理をお腹がはち切れんばかりにいただいた。料理を作ってくれた店主の息子さんのシュンちゃんから「（子どもなのに）よく食べれるね」と感心された。

料理にモミジの葉が彩に添えられていた。「じーじ、モミジのヘリコプターがあるよ」。リー君がモミジのヘリコプターを発見した。そして、このモミジのヘリコプター付きのモミジの葉をお土産にいただいた。

　いろは寿司を出た後、すぐ近くの喫茶店兼酒房「侘助」に所用があったので、立ち寄った。このお店の店内の壁に次男の撮った写真が飾ってある。「リー君、この写真はレイ叔父さんがとったんだよ」。リー君、ちょっと不思議そうな顔をして写真を見上げた。ここで、孫のリー君との「ぶらり、北鎌倉歴史散歩」は幕となった。じーじにとってはとても楽しい一日だった。リー君はどうだったかな？