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身につまされた「枯れるように死にたい」 (田中奈保美著、新潮文庫) ![]() ![]() わたしは現在71歳、間もなく72歳になる。団塊世代のど真ん中にいる。団塊世代の共通の悩みの中に、親の介護・看取り・お墓移転あると思う。今日(6月24日)は義母の月命日である。この日を機に、わたしのささやかな体験をまとめておきたい。
12年前の2008年3月、訳があって長崎で二人暮らしをしていた義父(当時94歳)と義母(当時84歳)を北鎌倉の自宅でお世話することになった。義父はそれから5年後、99歳で亡くなった。私の父は40年以上前に69歳でなくなり、母は3年前に95歳で亡くなった。夫婦ともども親より先に子供が亡くなる「逆縁」にならずに済んだ。本当に良かったと思っている。
義父と母の看取りを経験したことで、義母には延命治療はせずに、できるだけ穏やかに旅立ってもらうことを願っていた。義母は4年前から圧迫骨折で入退院を繰り返すなど衰えが急激に進行した。この一方で妻の脊柱管狭窄症が重症化したため、デイケアサービスをお願いしていた鎌倉市内の介護老人保健施設に終日預かってもらうことにした。妻は3年前に8時間に及ぶ脊柱管狭窄症の大手術を行った。手術は成功したが、重いものを持つことや、前かがみの動作ができない。 【義母の旅立ちの経緯】
義母に対して、「その時の覚悟をする時期が来た」と判断したのは今年の1月中旬だった。それまでは妻と一緒に義母の様子をうかがいに週1回、介護老人保健施設を訪れていたが、以後、毎日訪れた。また、折に触れて二人の息子、義兄(北九州市在住)、義妹(広島市在住)に義母の状態をメールで伝えた。
2年前、介護老人保健施設と「体調変化による緊急時も救急搬送はせず、施設でできる対応をお願いする」との確認書を取り交わした。要は、延命治療はしないという確認、覚悟である。でも、痰が絡んだときは本当に苦しそうだった。
「病院に緊急搬送したほうがいいのかな」と心が揺れた。しかし、看護師長さんの「私の親だったらそうはしない」とのアドバイスで踏みとどまった。老衰は現代医学では治すことはできない。医学への過信が冷静な判断を狂わせる。緊急搬送は体力の問題や苦しみを長引かせるリスクを伴う。
「誤嚥性肺炎の可能性」を二人の息子に連絡(2020・01・25) 父です。おばあちゃん、誤嚥性肺炎の可能性があるそうです。すぐにではないですが、わたしたちはその時を迎えた時の心の準備をしておいた方がいい状況になったと判断したので、メールします。現在、インフルエンザの関係で介護老人保健施設は面会禁止です。
しかし、23日、介護老人保健施設から「今後のことの確認のために施設長(医師)と相談してほしい」との電話があったので、介護老人保健施設へ行きました。施設長や看護士さんなどスタッフによると、おばあちゃんはこの10日間で、状態が落ちたそうです。以下、施設長とスタッフの説明です。
⓵自分で食べることができなくなり、スタッフにたべさせてもらっている。飲み込む力が弱くなっており、食事の量、体重も減っている②足にチアノーゼ(血液中の酸素が不足することをきっかけとし青紫色に変化した状態)、左手にむくみが出ている③車いすは自分で動かすことができなくなり、寝ている状態が多い④熱は38度に上がったり、36度に下がったりを繰り返している④血流が良くなる薬を処方しているのでチアノーゼは改善している⑤いますぐにということはないが、点滴などの治療は介護老人保健施設ではできないので、現状維持が続く。
2年前、介護老人保健施設と「体調変化による緊急時も救急搬送はせず、施設でできる対応をお願いする」との確認書を取り交わしました。要は、延命治療はしないということです。23日はこの確認書の再確認でした。
面会禁止になる前は、おばあちゃんは私達が行くとニコニコ笑って出迎え、お母さんが持って行ったお菓子を美味しいといって嬉しそうに食べていました。少しでも長く生きていてほしいというのが偽らざる気持ちです。
しかし、23日におばあちゃんにあったとき、何か大きな河を渡ってしまったかなという印象を受けました。昨夕、幸寿苑から「熱が38度に上がりました。誤嚥性肺炎の可能性があります」との電話がありました。気持ちの整理のために、ネットで*老衰に関する記事を検索しました。添付します。
1月25日、老健施設に行きましたら、義母は眠っていました。看護士さんに様子を聞いたら熱は下がったとのことです。穏やかな顔だったので起こさずに帰ってきました。いますぐにということはないようですが、その時の覚悟をする時期になったと思っています。
*「平穏死」を受け入れるレッスン(https://43mono.com/series/heionshi-matome/heionshi-matome/) *たんぽぽ先生の最新看取り事情(http://www.tampopo-clinic.com/zaitaku/mitori.html)
覚書締結義兄、義妹、二人の息子に連絡(2020・1・28) 1月28日午後3時から、衰えが目立ってきた義母(96歳)を預けている介護老人保健施設で開催された看護士、介護士、理学療法士、管理栄養士、施設長(医師)、ケアマネジャーで構成された担当者会議に妻の恵美子と一緒に参加した。
それぞれの担当者から義母の状態の説明を受け、その後、2018年9月4日に介護老人保健施設と取り交わした確認書(「体調変化による緊急時も救急搬送はせず、施設でできる対応をお願いする」)の内容を再確認するともに、看取り看護に向けた覚書にサインした。
覚書には「説明を受け、了解します。また、急な身体状況の変化が発生する可能性があることを理解します」記され、介護老人保健施設の判断で、その時が来たら、義母は4人部屋から個室に移ることなる。
「ご本人が希望されるときはなるべく頻雑ご一緒に過ごしていただけたらと思います。お話が一番のごちそうです」。覚書に記載された施設長(医師)の印象的なコメントだ。覚書にサインした後、義母の部屋を訪れた。
義母はにこやかに微笑みながら「ありがとう」「ありがとう」と恵美子の手を握り締めた。これまではどちらかというと恵美子に対しては「面倒見るのが当たり前」という感じで素っ気なかったが、この日は全く違った。本能的に事態を悟り、一番親身になって世話をしてきた恵美子への感謝の気持ちを述べたのではないか。わたしはそういうふうに想像している。
「ありがとう」と感謝の気持ちを込めて妻の手を握り締める義母 ![]() 長男一家、次男のお見舞い(2・1) ![]() ![]() 義妹のお見舞い(2・11) ![]() 長男一家、次男の再お見舞い(2・22) ![]() ![]() 亡くなる前日の笑顔(2・23) ![]() お別れ((2・24) ![]() ![]()
by kitakamayunet
| 2020-06-24 13:26
| シリーズ・団塊世代
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