１２月８日は「成道会」（じょうどうえ、釈迦が悟りを開いた日）

　今日、12月8日 は成道会（じょうどうえ） 。お釈迦様が悟りを開いた日である。ブッダガヤの菩提樹の下で瞑想を続けていたお釈迦様は、明けの明星の輝くころ、ついに悟りを開かれた。お釈迦様３５歳。多くの国の仏教寺院で「成道会」法要が開かれる。

　団塊サミットなどでお世話になっている北鎌倉・建長寺でも、午前１０時から仏殿にお釈迦様が悟りを開かれた瞬間の絵を飾って、「成道会」法要が開かれた。残念ながら、まだ、この法要を見たことがない。来年こそ…

　12月8日は下記のように歴史的な事件が発生した日でもある。
■1941年 　日本軍、ハワイの真珠湾攻撃を開始。太平洋戦争勃発、米英と開戦

■1963年　プロレスラーの力道山が赤坂のキャバレーで暴力団員に刺され12月15日死去

■1980年 　元・ビートルズのリーダー、 ジョン・レノンが、ＮＹの自宅前でファンに射殺される

【参考】
　「仏教早わかり百科」（ひろ　さちや監修、主婦と生活社）は、お釈迦様の悟りの様子を次のよう書いている。

　……苦行でやせ細り、垢と埃にまみれていたゴータマ沙門は、あるとき尼連禅河で沐浴をした…そして岸辺で休んでいると、そこへスジャータというセーナーニ村の村長の娘が通りかかり、その日から彼女はゴータマ沙門を介抱。衰弱しきっていた体に、毎日乳粥を献じてくれたのである…健康になったゴータマ沙門は尼連禅河を渡り、ガヤー町郊外にあるブッダガヤーに移った。そして大きな菩提樹の木の下で「われは正覚（しょうがく、さとり）を得るまで、この座を立たず」と決意し、坐禅を組んだのである…ゴータマ沙門、‘目覚め’を邪魔する数々の悪魔、つまり人間の心のうちにある「迷い」と戦わなければならなかった…悪魔に打ち勝ったゴータマ沙門は、過去から現在に至る自分のあり方、地獄界から天上界に至るまでの全世界、そこに生きる生命といったものを想起し、深く瞑想した。そして出家してから６年目にあたる３５歳のときに真理に目覚め、「仏陀」となったのである。仏典ではこの仏陀の誕生を「降魔成道」と呼んでいる。

　……釈迦が菩提樹の下でさとり、説いた教えとは「縁起」「四諦」「八正道」から成り立っている。「縁起」とは、物事が互いに関係しあっているという意味。そこから人生が苦であるならば、それは独立しているわけではなく、原因があるはず。それならば、原因がなくなれば、煩悩もなくなるということを導き出し、人生が苦であることの根本原因を考えたのである。「四諦」は四つの真理のこと…「四諦」のうちの道諦をさらに詳しく説いたのが「八正道」……これらの修行を積むことによって、煩悩をなくし、結果として苦を克服することができるとしているのである……