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命のエネルギーは大宇宙を循環「循環農法」再読① 最上位の土に生えるという「ハコベ」(野口農園2021・02・22) 循環農法を行う上での基本は土づくり。作物が順調に育つ土になっているかどうかは草を観ればいい。土の状態によって生えてくる草の種類が違ってくる。土には最上位の0点(完成された土)~最下位の-10点(草がまったく成長しない、草の種子がなくて発芽しない、赤カビで完全に死の土)まで11のランクがある。0点は完成された土で、-10点は草がまったく成長しない、草の種子がなくて発芽しない、赤カビで完全に死の土。
【0点に生える草】 オオイヌノフグリ、カラスノエンドウ、ハコベ、ナズナ
【-1点に生える草】 アオビユ、スベリユ、ツユクサ、ハキダメギク、アカザ
【-8点に生える草】 チガヤ(小)、ススキ(小)
▽野口農園の畑の土は最上位 2月22日時点で野口農園に生えている草はハコベ、ホトケノザだ。循環農法でいう0点に生える草だ。現在、「誰でも簡単にできる! 川口由一の自然農教室」(宝島社)も読み直している。この本も「畑の状態は生えている草を見ればわかる!」と循環農法と同じ見解を示し、「豊かな畑の状態になっているので、どんな野菜でも作れる『軟らかくて優しい草』としてカラスノエンドウ、ハコベ、オオイヌノフグリ、ホトケノザ、ナズナを列挙している。ということはハコベ、ホトケノザが生えている野口農園の畑の土は、最上位の土になっていることになる。 ハコベ ホトケノザ ▽主役は草、菌、虫 「生きた土(0点の土)とは、その土地の草、菌、虫がたっぷり入って、きちんと『仕事』をしていなければなりません。その畑に生える草は、雑草というものではなく、その土にとって、とても大切なものです。窒素やリン、カリウムなど土に必要な栄養素の中で、とびぬけて多いのがカルシウムです。土は大量のカルシウムを必要としており、かのカルシウムを集めてくれるのが草なのです。その草を、作物を収穫した後にトラクターで土にすき込んでしまいます。この後が『神虫』『神菌』の出番です。土の中の昆虫や微生物が、せっせと草の死骸を食べて、糞にし、草を土に返してくれるのです。農薬や化学肥料を撒き続けてきた畑で、草をすき込んでも、何か月たっても草はそのままです。土の中で活動してくれるはずの虫や菌が農薬や化学肥料のために死滅してしまっているからです」(循環農法)
▽循環資源活用型農業を展開 六国見山の野口農園の広さは約300平方メートルで、鍬、スコップを使っての手作業だ。「草を、作物を収穫し後にトラクターで土にすき込んでしまう」わけにはいかない。それでも最上位の土になっているのは、六国見山の畑では、六国見山の落ち葉、剪定した枝葉のチップ、間伐材を原料とした炭と灰、鶏糞、米ぬかを使った有機・原則無農薬の循環資源活用型農業を展開しているからだろう。
六国見山の落ち葉と腐葉土 剪定した枝葉のチップ 間伐材を原料とした炭と鶏糞 ▽石灰は使わない 循環農法では「石灰は酸性土壌の中和剤として、またはカルシウムの補給の目的で非常によく使われているようですが、循環農法では決して使ってはいけません。なぜなら、コンクリートの原料である石灰を撒き続けているとだんだん土が硬くなり、生きた土の虫や微生物を殺し、果ては不毛の地となってしまいます」と石灰の使用を強く戒めている。
循環農法の教えに従って野口農園では、循環農法に接してからは、石灰は使っていない。石灰の代わりとして使っているのが灰と炭。灰の主成分元素はカリウムやカルシウム、マグネシウムで、水に溶けると強いアルカリ性になるという。木炭のおもな成分は、炭素だ。炭は原料である木材から、煙(熱分)だけを取り去ったものだと考えていいのだそうだ。 ▽堆肥は欠かせない栄養素 「堆肥は野菜や米を育てる上で欠かせない栄養素です。自然発酵する堆肥は作物を一層美味しく豊かにしてくれます。落ち葉や枯草を集めていい堆肥を作って下さい。一番いいのが地元の菌がたくさん含まれている山の落ち葉の下の腐葉土です」(循環農法)。というわけでせっせと落ち葉と腐葉土を集めて、畑に撒いている。
① 人糞堆肥 多くのミネラルを含み、多くの栄養素があり、最高の肥料。 ② 豚糞堆肥 豚の食べ物は人間の食べ物に近いので人糞の次に良い肥料。 ③ 牛糞堆肥 牛はワラを食べるので、田んぼの堆肥としては牛糞の方が稲に近い。 ④ 鶏糞堆肥 窒素、リン、カリウムが主。化成肥料の成分に似ている。ミネラルを補うために、鶏糞に対して4倍ほどの草と混ぜわせる ⑤ 草を中心とした堆肥 草+(鶏糞・豚糞・牛糞・残飯)+米ぬか
by kitakamayunet
| 2021-02-28 21:18
| 里山・六国見山と生物多様性
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Tracked
from 北鎌倉湧水ネットワーク
at 2021-03-03 17:04
タイトル : カボチャ、クラ作って種まき「循環農法」再読③
土づくりは草の観察から「循環農法」再読②「循環農法」(赤峰勝人著)を理解するために、これからは土づくり、種まき、苗の植え付けの時には、必ず、「循環農法」に目を通して、作業に入ることにした。「循環農法」には「各野菜の育て方」が丁寧に掲載されている。最初の野菜は3月1日、種まきの時期になったカボチャから。 「カボチャは畑の診断(野菜を作れるかどうか知るための試作)」に使える素晴らしい作物だと思います。肥えている土であれば、いくらでも実をつけてくれるし、やせた土であれば、1個だけ実をつけて一生を終わらせま...... more
Tracked
from 北鎌倉湧水ネットワーク
at 2021-03-06 19:18
タイトル : 「草・虫・菌」が生きた土作りの主役「循環農法」再読④
土づくりは草の観察から「循環農法」再読②野口農園の土の中のミミズ 「生きた土とは、その土地の草、菌、虫がたっぷり入って、きちんと『仕事』をしていなければなりません…その畑に生える草は、雑草というものではなく、その土にとって、とても、大切なものです。窒素やリン、カリウムなど土に必要な栄養素の中で、とびぬけて多いのがカルシウムです。土は大量のカルシウムを必要としており、このカルシウムを集めてくれるのが草なのです。その草を、作物を収穫した後にトラクターで土にすき込んでしまいます。この後が、『神虫』『神菌』...... more
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