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ピイちゃん、チベット方面へ旅立つ「循環農法」再読⓺ オオスズメバチと蝶のアカカシの樹液をめぐるスリリングな争奪戦 「この地球では、植物が一番の主役なのです。植物(緑の大地)なくして、動物の命はありません。人間や動物に、光合成で酸素を与え、土を作り、水を呼び、光を食べものに変えて、私たちに命をくれます」(「ニンジンから宇宙へ―よみがえる母なる大地―」=著者・赤峰勝人) 1983年5月、赤峰さんはニンジン畑で「光合成」「食物連鎖」について机上の知識としてではなく、観じ取った。その時のことを著書の「循環農法」で「何かがスーッと体に入り込むように、突然の気付きがあったのです。『すべては回っている!』」と表現している。「感じた」ではなく「観じ取った」ということが重要だ。
「大地に蒔いた種子は芽を出し、土と水と光に育てられ、葉を付け、実になる。緑は酸素を作り、茎や根や果実や葉は、人間を含む動物の食べ物となり肉体を作り命をつないでくれる。人や動物の食べたものはやがて堆肥となり、発酵させ、微生物に食べさせて、再び土に返ってくる。植物の体内を通過した水は、葉から蒸散作用により空中に出て、冷やされて雨となり、その雨は作物の命を育てる。人間も植物も水も光も、宇宙のすべてがつながり、すべてが循環しているのだ。」(「ニンジンから宇宙へ―よみがえる母なる大地―」)
コロナ禍の中、六国見山での巣ごもり生活が日常化している。森と畑で過ごす時間が圧倒的に多くなり、植物(木、草、野菜)と動物(野生動物、野鳥、虫)とのかかわりを実際に目にすることが多くなった。
循環農法を理解し、野菜作りと里山再生活動に生かすためにはまたとない機会と考えた。そこで赤峰さんの著書を片手に、植物と動物のかかわりの観察、インターネットで「生物」の復習を始めた。復習の教材として参考にしたのは「NHK高校講座」「中学受験ナビ」「森林・林業学習館」「サントリー 水大辞典」「木で建ててみよう」など多数。復習の目的は循環農法に登場する言葉の意味を咀嚼するためで、大きな成果があった。
この過程でオオスズメバチとチョウやガのアカカシの樹液をめぐる争奪戦に遭遇、「この地球では、植物が一番の主役」という赤峰さんの主張に納得した。アカカシは六国見山森林公園の尾根筋沿いに生えている常緑樹の大木で、大きく広げた枝葉が日陰を作り、植樹したエゴノキの成長を阻んでいた。このため、昨年10月8日に枝打ちを計画していた。ところがオオスズメバチの群れが樹液を吸いに来ていた。
知り合いの養蜂家が9月28日にアカカシの根元に粘着シートを置いてくれたおかげで、オオスズメバチの数が激減した。すると驚くべきことが起きた。チョウやガがアカカシの樹液を吸うために出現したのだ。オオスズメバチは数が激減したとはいえ、何匹かは残っていた。襲われる危険を侵して命がけで樹液を吸いに来たのだ。
オオスズメバチとチョウやガの樹液争奪戦を、しばらく息をのんで見守った。そしてアカカシの他の生き物に対する大きな役割も理解した。アカカシは雌雄同株で、4~6月になると雌雄ぞれぞれの花を咲かせる。花の蜜は虫や野鳥の命を養い、雌花の後には1年半近くの時を経てドングリができる。ドングリは野生動物の食料となる。
その後、再びオオスズメバチの数が増えるとチョウやガは姿を消した。「アカカシの枝打ちが出来ない。オオスズメバチはいつまで活動を続けるのか?」 この疑問を養蜂家に投げかけた。以下、そのやり取りだ。
野口 「オオスズメバチはいつまで活動を続けるのでしょうか。本日、粘着シートを置いてもらったアカカシの大木経由で畑に行きました。10月8日から10日にかけて気温が20度を切り、寒かったので活動は収束に向かっているのかと思っていたら、まったく逆で、樹液を吸うオオスズメバチの数が粘着シートを置いてもらった前に復活していました。7日の時点では粘着シート効果で、樹液を吸うオオスズメバチの数が急減し、オオスズメバチを警戒しながらも、チョウやガがアカカシの樹液を吸いに来ていました。しかし、オオスズメバチの数が復活した今日は、蝶の姿がありませんでした」
養蜂家 「お疲れ様です。答えとして、11月中頃まではいます。例年の感覚としましては、10月中頃は増えるピークで、今は機嫌が悪く一番腹ペコです。ここから、寒くなると飛べなくなり餌を調達できず減っていきます。10月下旬〜11月に入ると、餌の供給が追いつかず寒くなり徐々に減ります。雨が降ると植物は蜜を溜め込み、晴れると流蜜します」
温暖化の影響なのだろうか。養蜂家の見通しより1か月遅れて12月16日、にオオスズメバチの姿がアカカシから消えた。そして、今年の1月10日に枝打ちが出来た。
ヤブガラシの花の蜜を吸うチョウ ブロッコリーの花の蜜を吸うチョウ 鎌倉大根の花の蜜を吸うミツバチ ヤマザクラの花の蜜を吸うメジロ 「循環農法」にアプローチするための「用語」をピックアップしてみた。 【光合成】 植物は葉の葉緑体で,空気中の二酸化炭素と根から吸い上げた水を使い,太陽の光エネルギーで糖と酸素を作り出す。これを光合成(CO2+H2O+光エネルギー → O2+糖)という。作り出された糖は呼吸(デンプン+O2→CO2+H2O+エネルギー)によって、植物と植物以外の生物のエネルギーに変換される。
端的に言えば光エネルギーが化学エネルギーに変換されるのが光合成だ。化学エネルギーとは、化学結合によって、物質内に保有されているエネルギーで、物質に化学変化が起こった時に、熱、光、電気的、機械的エネルギーなどの形で放出、受け入れが行なわれる。
【炭素Cを含む化合物を有機物】 大気中にあった二酸化炭素に由来する炭素Cを含む化合物を一般的に有機物という。ただし、一酸化炭素,二酸化炭素や炭酸カルシウムなどの簡単な炭素化合物は無機物に分類される。有機物は、生物の体内でつくり出され、植物が光合成によってつくり出した物質がもとになっている。
植物の中の有機物は、消費者である動物や分解者である菌類などに利用され、二酸化炭素となって大気中に放出されます。この二酸化炭素は、再び植物に吸収され、循環する。
【食物連鎖】 化学エネルギーは植物の呼吸に使われるだけでなく、植物の体の中に有機物として蓄えられる。地球上の生物は、すべて「食べる」か「食べられる」関係にある。植食性動物は植物を食べ,さらに肉食性動物は植食性動物を食べ,体内で必要な有機物をつくり出す。細菌、菌類が植物や動物の遺体・排泄物を取り込む。 植物は有機物をつくり出すので生産者、有機物を栄養分として利用する動物や細菌、菌類などは消費者とよばれる。細菌や菌類などは、有機物を無機物に分解する過程に関わっていることから、分解者ともよばれる。 【窒素も循環】 炭素と同じように窒素も循環する。「大気中の窒素は、マメ科の植物の根にいる根粒菌や放線菌などによって吸収され、窒素を含んだアンモニウム塩などの窒素化合物になります。この作用を、窒素固定といいます。根粒菌のアンモニウム塩はそのまま植物に取り込まれますが、土壌中に存在するアンモニウム塩は亜硝酸菌や硝酸菌によって酸化され、硝酸塩に変えられます。植物は、アンモニウム塩や硝酸塩を吸収して、タンパク質や核酸などをつくります。その後は、窒素も炭素と同じように食物連鎖によって動物へと移り、利用されます。なお、土壌中の窒素化合物の一部は脱窒素細菌のはたらきによって窒素に戻され、大気中に放出されます。窒素は、細菌や菌類などによる窒素固定や脱窒というはたらきがあってはじめて、生態系内を循環することができるのです」(NHK高校講座)
【元をたどれば太陽のエネルギー】 「有機とは何か。一言で言えば、太陽の光です…植物も、動物も、人間も、微生物も、地球に住む全生物の源が、一つの太陽の光なのです…食物連鎖の頂点である人間からスタートしてみます。糞の中に、太陽エネルギーが沢山残っていますから、野山で糞をすれば、すぐに銀バエが来て卵を産みつけます。糞の温度ですぐウジ虫となり、糞を食べ尽くし、ウジ虫が出した糞の中に、まだ太陽エネルギーが残っていますので、ウジ虫の糞は、カビ(微生物)が食べて、完全に太陽エネルギーが無くなった時に、土の中にあったカルシウムなどのミネラル、微量要素は無機となって土に返り、再び水と合体して植物の体内に入り、光合成によってエネルギーとなり、動物の食べ物となって循環していくのです」(「ニンジンから宇宙へ―よみがえる母なる大地―」)
by kitakamayunet
| 2021-05-05 06:51
| 里山・六国見山と生物多様性
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Tracked
from 北鎌倉湧水ネットワーク
at 2021-05-11 06:46
タイトル : 土は植物の化けたもの「循環農法」再読⑧
植物は地球の主役「循環農法」再読⑦土になりつつある台風被害木普段、何気なく見ている土とはなんだろうか。「循環農法」では「土のほとんどが草の化けたもの」としている。土への理解を深めるために少々長めの引用をしたい。 「コンクリートやアスファルトで覆われた地面の、細い割れ目から、小さな草が顔をのぞかせている姿を見かけたことがあるでしょう。その草をずっと見ていると、面白いことに気がつきます。その草が堅いアスファルトの下から初めて顔をのぞかせた時には、確かに、そこには草だけしかありませんでした。そこにあった...... more
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