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鎌倉市議会、石渡徳一市長の問責決議を再び可決! 大船観音前マンション問題で、星野・都計審会長に同調 ―鎌倉市の長期的視点からみて‘公共の福祉’には適合しない― ![]() 山本教授は「一市民として、また一研究者として,標記事案に関わる鎌倉市の将来を憂慮した挙げ句に本書面を作成した」としている。事業者寄りとしか思えない今回のマンション問題に対する鎌倉市の姿勢に市民だけでなく、専門家からも連続して疑問の声が上がった。 ![]() ![]() ![]() ‘岡本二丁目マンション’に関する要望書 拝啓 桜花前線が古都鎌倉にも近づく頃となりましたが,貴職におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げますとともに,鎌倉市政へのご尽力に敬意を表します。卒爾ながら、小生は建築・都市計画分野の研究ならびに教育活動に取り組みつつ鎌倉市の行政に関する幾つかの委員会にも参加させていただいている者でごさいます。 扠て早速ですが,予てより小生は標記事案につきまして釈然としない感をぬぐえませんでしたが、先日来の新聞情報等々を目にするにつけ、その旨を開陳させて頂きたく、貴職に対突然の書状をお送りする次第です。失礼の段、どうかご容赦下さい。 1 人口減少ならびに高齢化社会における都市計画行政 近年,日本国内の人口が停滞期から減少期に移行し、併せて高齢社会の進行が予見される中で、全国各自治体にとって‘地域の活性化’が重要施策の一つであることは、改めて申すまでもありません。 貴職におかれましても,地域活性のための行政課題として‘産業の振興’、居住人口の維持とその適正な地域配分’、‘魅力あるまちづくり’等々設定し、これに尽力されておられるものと平素から敬意を表しながらも、標記開発計画が,市の人口維持のための有効な手段としての位置づけの下で、計画の方向付けが為されたものと想像しています。 しかしながらもう一度鎌倉市を振り返って前述の課題を捉え直してみますと、他の自治体とは異なる鎌倉市の地域特性、ならびに地域資源を認識・評価する必要があると考えます。すなわちモノを創り・売買し,ヒトが住み・行き交い・楽しむ、という計量の可能な都市計画要件を充足しこれを増進させようとする発想にとどまらず、武家の古都‘鎌倉’という歴史的背景とその地域的空間特性としての豊かな緑地を、鎌倉市の地域資源とみてその保全を施策の要件として再評価し、また最評価する必要があると考えます。 2 緑地空間の意義 ニューヨーク・ロンドン・パリ・東京などの経済活動の活発な都市に於いて、セントラルパーク・ハイドパーク・ブローニュとヴァンセーヌの森・新宿御苑・明治神宮・宮城などの緑地空間が都市空間の価値と魅力を創出し、それら諸都市の経済活動の支えとなっている点は、恐らく万人の認めるところでしょう。 公園緑地は,その場に入って直接利用する価値を有することに加えて、周辺街区にはオープンスペースを提供しその街区の不動産価値の向上にも役だっています。また都市全体のイメージを向上させることを通して公共の福祉にも寄与しており、その価値は地域空間の様な視点から認められうるものです。 翻って鎌倉市の緑地空間についてみますと、その豊かさは近隣住民に快適な居住環境を提供するのみならず,古都‘鎌倉’全域の都市空間構造とそのイメージ形成に不可欠な場であります。 またさらに広域的視点から見ますと,江戸・東北部の日光に相対する位置にある鎌倉は、その歴史の証人としての文化的遺産と同時に,いわゆる‘旧鎌倉’の三方をとりまく山陵、および‘後北条氏’所縁の玉縄地域周辺山陵の地形ならびに緑地空間の豊かさが将来にわたって包括的に保全されてこそ,関東地方のみならず日本全域、さらには歴史的風土として貴重な世界遺産と呼ばれるに値します。 3 行政計画の長期的視点と世界遺産登録に向けて 現在、鎌倉市では市民と行政が一体となって世界遺産登録に向けての様々な活動が展開される中で、小生もその動きに賛同するものの一人として、微力ながら勤務する大学研究室での研究テーマとしてこの課題に取り組んでおります。 そして世界遺産としての鎌倉の価値を小生なりに解釈してみますと、暫定登録当初とは異なり、‘武家の古都’としての性格を鮮明にされた先年のテーマ変更は誠に的確なものであったと評価しています。すなわち平安時代と鎌倉時代の境目が、政権の禅譲ではなく一種の革命的移譲として捉えられる中で、文化の流れにつきましても日本の歴史の中で一大変貌期でした。 そしてそのことを可能とした要因として、南の海岸線の他は三方を山陵に囲まれた天然の要害という鎌倉の地勢が,武家の古都鎌倉をかたちづくったことは周知にして重要な事実です。つまり以後の長期にわたる将軍執政の端緒となったこの地の要件として、市内に残る文化財の保存にとどまらず,地形および緑地の保全とを両立させることが、世界遺産としての評価に繋がっていくのです。 従いまして古都鎌倉をとりまく緑地空間は、武家政権発祥の地の保全の対象となるべきバッファーゾーンとして、鎌倉市という一自治体の範囲でのみ捉えられるのではなく、関東地方全域の中で広域的に評価される必要があると考えます。 4 鎌倉市計画行政の基本姿勢について 法治国家日本にあって行政という行為が法律に依拠することはいうまでもありません。そして様々な事業主体にとって活動の基本となる財産権は、憲法第29条にその保障が謳われています。但しその内容は同条第二項に‘公共の福祉’に適合するように法律でこれを定めるもの,と明記されています。また都市計画法第2条には、健康で文化的な都市生活及び機能的な都市活動を確保するための適正な制限のもとでの土地の合理的な利用が謳われていますが、その前提となる第1条において,都市計画の内容及びその決定手続,都市計画事業その他を定めることが、都市の健全な発展と‘公共の福祉’の増進に寄与することが謳われている点を看過することはできません。 現在、小生は千葉県習志野市都市計画審議会の委員(会長)として,習志野市JR津田沼駅南口の土地区画整理事業の在り方に関する審議に携わっておりますが、当該地区36ヘクールの整備の基本姿勢として事業ベースの検証が不可欠としつつも、習志野市都市マスタープランに謳われる‘水と緑の東西軸’に照らした緑地空間の具現化を、長期的観点から計画に取り込むことを事業組合に求めています。そしてその理由として、いわゆる‘右肩上がり’の時代か終わりを告げた現代において、計量可能な都市計画要件(建築物)を増加させることが、公共の福祉’の観点から、地域経済にとって却ってマイナスとなる、という発想を強調しています。 鎌倉市におきましても、人口減少への対応を迫られる時期にある中での地域の活性は、その豊かな地域資源が保全されてこそ実現するものだと考えます。そしてその為には法律の解釈と適用において‘公共の福祉’の視点が不可欠です。そのような観点から小生は、当該開発計画は、人口減少期を念頭に置いた鎌倉市の長期的視点からみて‘公共の福祉’には適合するものではない,と考えています。 貴職におかれましては,‘岡本二丁目マンション’の開発許可のこれまでの経緯の適否もさることながら,地域の活性に対する長期的展望に基づき、当該開発計画そのものの妥当性につきまして,‘公共の福祉’という視点を加味して再度の検討をお願いしたいと存じます。 5 鎌倉市・諸委員会の役割について 冒頭に自己紹介をさせていただきました通り,小生は現在、鎌倉市景観デザイン委員会、鎌倉市生活環境整備審議会、および鎌倉市建築等紛争調停委員会の委員を拝命しておりますが、そこでの諮問ならびに審議の内容につきましては、常々,若干の物足りなさを感じております。 何となれば、各委員会の何れの議題も,それぞれが何処かで関連することがあるのですが、委員会相互の情報の共有や交流はあまり為されていないという印象です。特に建築等紛争調停委員会につきましては、今回の事案に対して何らかの役割を果たすべきと考えておりましたが,未だ開催されないまま今日に至っております。 多くの行政課題に対して,様々な立場から検討を加えて後顧の憂いを除きつつ、将来の鎌倉市を着実に形成していくためには、諸委員会がそれぞれの独自性を保ちつつ本来の役割を果たしながらも,互いに情報を共有することで、委員会機能の相乗効果が期待できると考えています。 貴職におかれましては,新年度の鎌倉市内部の大幅な機構改革と共に,諸委員会の 在り方につきましてもご検討いただきますよう,要望いたします. * 以上,貴職におかれましては既に検討・考慮済みとお考えの事柄につきましても縷々書き連ねてしまったやも知れません。 しかしながら一市民として、また一研究者として,標記事案に関わる鎌倉市の将来を憂慮した挙げ句に本書面を作成し、貴職にお送りした次第です。拙文・乱文につきましてはどうかお許し下さい。また本書面は貴職のみならず、市民の方々などにもお知らせしたいと考えておりますので、その旨、併せてご了承をお願い致します。 末筆になりましたが,貴職のご健勝と市政の健全なる発展を心より祈念申し上げます。 敬具 千葉工業大学建築都市環境学科教授 山本 明
by kitakamayunet
| 2006-03-28 20:26
| 台峯&マンション問題
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