腹に響いた太鼓の音：夏の風物詩「06・円覚寺盆踊り大会」

速報！激写・05・円覚寺盆踊り大会（開催は１７日まで）
　ドンドンドン、ドンドンドン…。力強い太鼓の音が腹に響く。実に心地がいい。太鼓の音は腹に食い込み、スーッと頭に抜けていく。鐘の音が頭に直接響いて、頭のてっぺんからスーッと抜けていくのに対し、太鼓の音は上半身全体を刺激する。この分、鐘の音と精神に安らぎを与える効果は同じでも、肉体を活性化させる効果が大きいような気がする。
　今年も北鎌倉の夏の風物詩・円覚寺の盆踊り大会を見物した。北鎌倉のもう一つの夏の風物詩である八雲神社の例大祭が、夏を迎える役目なら、盆踊り大会は夏を送る役目だ。残暑は厳しいが、秋の到来を意識せざるを得ない。
　それにしても贅沢な盆踊り大会だ。盆踊り大会の舞台は、山門とその周辺。普通、盆踊り大会は小学校の校庭とか、公園に仮設舞台を作って、行われる。これはこれで楽しい思い出になる。でも、杜の中、しかも古びた山門の下での盆踊り大会は、独特の趣があり、思い出としてのインパクトがより強まる。
　長年、北鎌倉に住んでいる人が言った。「こんな盆踊りはどこにもないよ。ここで踊った子供達が大人になったら、また、お盆になると踊りに来るんだよね。うちの娘も来ているよ」。確かに、踊るために帰ってきたくなるような盆踊り大会だ。こういう故郷を持つ人は、幸せである。北鎌倉にとってお寺は重要な位置を占めている。あらためて思った。



　「一杯どうだい」。石材店の親父さんが生ビールを奢ってくれた。この親父さんの祖先は、建長寺の開山である蘭渓道隆と一緒に中国から日本に渡来したという。いつか、じっくり話を聞きたいと思っている。

　朝比奈恵温円覚寺教学部長（浄智寺住職）が主催者挨拶をした。朝比奈教学部長には、かつて暁天坐禅会のＨＰ掲載で、大変お世話になった。１１月１９日に鎌倉団塊プロジェクト実行委員会はイベント第２弾を開催するが、足立大進円覚寺管長に基調講演をしていただくことになった。実現できたのは、間に入って調整していただいた朝比奈教学部長のお陰である。



　昨年はまだ、「デジイチ」カメラを購入していなかった。顔見知りも何人か来ていた。皆楽しそうである。その表情を「カシャッ」「カシャッ」と、嬉々として撮りまくった。お陰で、泊まり明けで、ぐったりとしていた体も、シャキッとした。