大船観音前マンション反対野外コンサートに市民３００人！

大船観音前マンションに反対し、若者が9・3野外コンサート
　　　　　届け、石渡徳一鎌倉市長に、森の再生願うピュアな歌声！
　９月３日午後４時１５分から、大船観音前マンション建設現場の真ん前の駐車場の一角の特設会場で若手音楽科の原山桃子さん（声楽）と馬場祥子さん（ピアノ）らが出演した野外コンサートが開かれた。コンサートの目的は、鎌倉市の理不尽な大船観音前マンション建設再許可に、歌や楽器で抗議の意思表示をするためだ。若手音楽家で構成された「森の再生を祈る－若者からのメッセージ」野外コンサート実行委員会が主催した。後援は「大船観音前マンション問題にとりくむ市民会議」。
▽問い合わせ先：0467－24－0894 （阿部）




▽椅子席１００席はあっという間に埋まった
　９月に入ったものの、残暑は厳しく、しかも日曜日の午後。入場者の数が注目されたが、会場に用意した椅子席１００席は、あっという間に埋まった。立ち見を含めると約３００人の市民がコンサートに駆けつけた。マンション建設問題に対する市民の関心の高さをこの目で確認した。
　原山さんと馬場さん以外に、クリッパー・ブラス・クィンテット（ブラスバンド）、ギターの弾き語り、ダンスの若さ溢れるパフォーマンスが展開され、観客は大きな声援を送った。特に原山さんと馬場さんの美しく、力強い歌声と伴奏は凄かった。さすがにプロである。才能と努力の跡を伺わせた。

　原山桃子（はらやま　とうこ）　
　１９７８年鎌倉生まれ。東京藝術大学音楽学部声楽科卒業。同大学院修士課程に在籍中、２年間渡英。ロータリー財団奨学金、ユー国際交流基金を得て英国王立音楽院大学院課程演奏科コースにて演奏ディプロマ取得。現在東京藝術大学修士課程に復学。　
　

　馬場祥子（ばば　しょうこ）
　１９７９年鎌倉生まれ。１９９８年北鎌倉女子学園高等学校音楽科卒業。 同年東京藝術大学音楽学部器楽科に入学、２００２年同大学卒業。そ の後ボストン・ロンジー音楽院大学院修士課程にリリー・デュモン奨 学金を得て入学、２００５年同音楽院首席卒業。第５３回鎌倉市学生音楽コンクール優勝、市長賞受賞。


　クリッパー・ブラス・クィンテット　　　　　　
　高橋勇太郎　トランペット
　柳川和樹　　トロンボーン
　宮澤香奈　　ホルン　　　　　　　　　　　　
　小林義典　　チューバ　　　　　　　　　　　
　田淵勇太　　トランペット　　　　　　　　
　


▽カンパ約１１万円、市民の関心の高さ、見せ付ける
　コンサートの最後は出演者と観客が一体となって「鎌倉」と「ふるさと」を合唱、大船観音前マンション建設反対に向けて、結束して今後も行動していくことを誓った。この日のコンサートは無料だったが、会場でカンパを募った。主催者によればコンサート終了時点の募金額は約１１万円。帰り際に募金した市民もいるので、最終的な金額はさらに増えるだろう。

　コンサート会場とマンション建設現場は、目と鼻の先にある。写真で見ると右上が建設現場だ。


　コンサートを後援した「大船観音前マンション問題にとりくむ市民会議」の星野芳久代表世話人が、主催者への謝辞の中で指摘した「理不尽な鎌倉市の建設許可で、ブルドーザーによって赤肌にされた建設現場」は、ご覧の通りひどい姿だ。鎌倉の世界遺産登録を言うなら、速やかに鎌倉の玄関口での醜悪なマンション計画をストップし、森の復元を開始すべきだ。



　計画によればマンションは１２階建て。マンション予定地の隣りの４階のビルの高さの３倍ということになる。景観的には大きな問題だ。



　大船観音前高層マンション建設問題に関しては、神奈川県開発審査会に、鎌倉市がマンション開発を再許可したのは違法として、近隣住民が建設中止を求め、２度目の審査請求を行った。9月8日（金）午後、横浜市関内で口頭審理、１１月には裁決が予定されている。美しい歌声と演奏を通した若者達のメッセージが、違法かつ条例違反の疑いのある異常な開発に固執する石渡徳一鎌倉市長と、事業者の耳に、きっちりと届くことを期待したい。